最終更新日:2026年8月1日|改正建設業法の承継認可制度(法第17条の2・第17条の3)および埼玉県 建設業許可申請・届出の手引き(令和8年4月版 第12章「許可の承継」)に基づく

この記事の結論(先に要点だけ):草加市の建設業許可は、承継認可を受ければ許可番号も経営事項審査の結果もそのまま次の代へ引き継げます。取り直しではありません。

期限は類型で違います。事業譲渡・合併・分割は承継の事実が発生する前にあらかじめ認可、相続は被相続人の死亡後30日以内に申請です。

提出先は埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当。ただし承継先が東京都など県外の許可を持つ場合は地方整備局に変わります。

埼玉県は「承継の事実発生日の30日前までに申請完了」を求め、持参による受付のみ・郵送および電子申請は不可・申請手数料は無料です。

「代表が変われば、建設業許可は取り直し」——そう思われがちですが、実際は違います。

2020年10月に施行された承継認可の制度により、許可も、許可番号も、経営事項審査の結果まで、そのまま次の代へ渡せるようになりました。

ただし条件があります。承継の事実が発生する「前」に認可を受けること。この順序を外すと、引き継げたはずのものが一度リセットされます。

草加せんべいの発祥地として知られる旧日光街道の宿場筋も、1962年建設の松原団地も、手を入れ続けてきたのは市内の工務店と職人でした。その仕事を誰が回すのか、という問いが先に来ています。

この記事は、引き継げるものの中身、4類型の違い、混同されやすい「4つの30日」、そして草加特有の提出先の分岐まで順に整理します。

この記事でわかること:

  • 「許可は取り直し」は誤解——承継認可で許可・許可番号・経営事項審査の結果まで引き継げること
  • 許可を引き継ぐ4類型(事業譲渡/合併/分割/相続)と、認可が通るための5つの要件
  • 混同しやすい「4つの30日」の書き分け(法定の事前認可/埼玉県の申請完了期限/相続の30日以内/更新の30日前)
  • 草加市特有の分岐——承継先が東京都など県外の許可を持つと、提出先が県庁ではなく地方整備局になる
  • 承継と草加市の入札参加資格の等級(建築A800点以上・B650点以上・C650点未満)のつながり
  • 承継で失敗する典型パターンと、行政書士に依頼した場合の費用の目安

目次

草加市で誤解されている「許可は取り直し」——承継認可で引き継げるもの

年配の職人の手から若い後継者の手へ鍵束が手渡される図。建設業許可と地位をそのまま引き継げることを表す

建設業許可を持つ会社の代替わりで、最初に確認すべきなのは「許可を引き継げるか」です。結論は引き継げます

根拠は改正建設業法の承継認可制度です。事業譲渡・合併・分割は第17条の2、相続は第17条の3に規定されています(e-Gov法令検索「建設業法」)。

ここで引き継がれるのは、許可という紙だけではありません。埼玉県の手引きは、承継の対象である「建設業者としての地位」を次のように説明しています。

「建設業の許可を受けたことによって発生する権利と義務の総体」であり、承継元が受けた監督処分や経営事項審査の結果についても、当然に含まれる——これが県の公式な整理です(埼玉県 建設業許可申請・届出の手引き 令和8年4月版 第12章「許可の承継」)。

つまり良い実績も、悪い履歴も、まとめて渡ります。経審の評点を積み直す必要がない一方で、過去の処分歴も一緒に引き継ぐという両面があります。

許可番号は原則として承継元のものを使う

許可番号は原則として承継元の番号を使用します。長年使ってきた番号を、そのまま次の代が名乗れるということです。

承継前から承継先も埼玉県知事許可を受けている場合は、承継元と承継先どちらの番号を使うか選択できます。どちらにするかは認可申請書に記載します。

ただし一度選択した許可番号は変更できません。取引先への案内や名刺・看板の作り替えにも関わるため、申請前に決めておく論点です。

承継後の許可期間は「5年と1日」になる

承継すると、有効期間の起算点が動きます。承継前に承継元・承継先が受けていた許可の残存期間にかかわらず、起算点は承継の日の翌日です(建設業法第17条の2第7項)。

このため承継のあと最初に行う更新までの許可期間は「5年と1日」になります。県の手引きにも図解付きで明示されている扱いです。

残り期間が短い許可を引き継ぐ側にとっては、実質的に期間が仕切り直される利点があります。逆に更新間近の日程で承継を組むと、次の更新時期の見込みが変わります。

建設業許可を引き継ぐ4つの類型と、認可が通る5つの要件

会議室で先代・後継者・行政書士の三者が承継の進め方を打ち合わせる図

承継認可の対象は4つです。自社がどれに当たるかで、期限も書類も変わります。

類型 中身 期限の考え方
①事業譲渡 個人事業主が生前に行う事業承継、個人事業の法人化(いわゆる「法人成り」)も含む 承継の事実が発生する前に「あらかじめ」認可
②法人の合併 会社どうしの合併により建設業の全部を承継させる 承継の事実が発生する前に「あらかじめ」認可
③法人の分割 会社分割により建設業の全部を承継させる 承継の事実が発生する前に「あらかじめ」認可
④相続 個人事業に限る。被相続人(許可を受けている事業主)の死亡による承継 被相続人の死亡後30日以内に申請(事後認可)

草加市で多いのは①の事業譲渡です。個人で長年やってきた工務店や職人が法人成りする場合も、制度上はこの事業譲渡に入ります。

「法人にするだけだから許可はそのまま」と考えて登記を先に済ませてしまうと、順序を誤ります。法人成りは別人格への承継だからです。

承継認可が通るための5つの要件

埼玉県の手引きは、認可を受けるために次の全てに該当している必要があるとしています。ひとつでも欠けると認可されません。

要件 内容 実務でのつまずき
①事前に認可 相続以外は承継の事実が発生する前に申請し認可を受ける。発生後に遡って認可はできない 登記や契約を先に済ませてから相談に来る
②建設業の全部を承継 承継元が営んでいた建設業の全部を承継させる場合に限る。一部の業種だけは不可 「主力の1業種だけ渡したい」は不可(事前に一部廃業すれば残り全部の承継は可)
③一般・特定が重複しない 同一業種で承継元が一般(特定)、承継先が特定(一般)だと承継できない 双方が同じ業種を持つ場合の区分違いに気づかない
④承継後の全業種で要件を満たす 営業所技術者等の配置をはじめ、承継後に有する全ての業種で許可要件を満たす 承継予定日以降も従前の営業所技術者等が常勤している必要がある
⑤承継予定日まで要件が途切れない 常勤役員等・営業所技術者等が承継予定日まで引き続き常勤である必要がある 法人成りで社会保険の資格取得日が承継予定日になっている等

②は誤解が特に多い要件です。承継元が営んでいた一部の業種のみを承継させることはできません

ただし逃げ道はあります。認可申請の前に一部の業種を廃業し、残った業種を全て承継させることは差し支えないとされています。

④で見落とされやすいのが営業所技術者等の扱いです。承継予定日以降の営業所技術者等は、原則として従前の者が引き続き常勤している必要があります

承継予定日時点で営業所技術者等を変更する場合は、承継の日から2週間以内に変更届を提出します。ここも日程管理の対象です。

許可の要件そのものは建設業許可の要件、営業所技術者等の要件は営業所技術者等の要件で整理しています。

草加市の事業者が取り違える「4つの30日」

四方向に分岐する鉄道の分岐点を俯瞰した図。性格の異なる4つの「30日」の分岐を表す

承継の相談で最も事故が多いのが、この論点です。建設業には性格の違う「30日」が複数あり、混ぜると日程が崩れます。

30日その1|法定の期限は「承継の事実が発生する前に認可」

事業譲渡・合併・分割は、「あらかじめ」認可を受ける必要があります。承継の事実が発生した後に遡って認可することはできません。

ここに法定の「30日前」という期限はありません。期限として押さえるべきは「効力発生日の前日までに認可が下りていること」です。

審査に要する時間があるため、実務では数か月前から動きます。認可が間に合わなければ、その日に承継はできません。

30日その2|埼玉県の運用は「事実発生日の30日前までに申請完了」

埼玉県は手引きで、「遅くとも、承継の事実発生日の30日前までに申請を完了させてください。不足書類がある場合、受付は一切できません」と定めています。

これは申請完了の期限であって、認可の期限ではありません。1つ目とはレイヤーが違います。

そして「不足書類がある場合、受付は一切できません」という一文が実務では重い意味を持ちます。書類が1点欠けただけで、その日は受け付けてもらえません。

30日その3|相続は「死亡後30日以内」に申請

相続だけは事後の認可制です。被相続人(許可を受けている事業主)の死亡後30日以内に申請を行います。

建設業法第17条の3の条文も「被相続人の死亡後三十日以内」と定めています。起算点は相続を知った日ではなく死亡日です。

葬儀や相続人の話し合いで日が過ぎやすい期間ですが、超過すると承継認可の道は閉じ、新規許可の取り直しになります。相続の詳細は建設業許可の相続・承継をご覧ください。

30日その4|通常の更新は「満了日の30日前まで」

4つ目は承継とは無関係の、通常の更新申請の期限です。許可の有効期間満了日の30日前までに更新申請をします。

ここで注意したいのが、県の手引きの注記です。承継の申請を取り下げたり、承継の事実が発生しないことが確定(事業譲渡契約の解除等)したりした場合、その時点で許可の有効期間が満了していると、従前の許可を更新することはできません

つまり「承継が流れたら更新すればいい」は通用しません。承継と更新の日程が近い場合は、更新を先に通しておく判断が要ります。

更新の実務は建設業許可の更新、更新忘れのリスクは建設業許可の更新を忘れたらで扱っています。

草加市の提出先はどこか|県庁・地方整備局・市役所の切り分け

書類ケースを持った男性が官公庁の階段を上がる後ろ姿。承継認可の提出先が県庁または地方整備局であることを表す図

草加市の事業者にとって、ここが最も分岐しやすい論点です。提出先は草加市役所ではありません

原則|埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当

承継認可の提出先は埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当(さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第2庁舎3階)です。

ただし埼玉県が申請先になるのは、次の両方を満たす場合に限られます。ア 承継元が埼玉県知事許可を受けている。イ 承継後の営業所が全て埼玉県内にある。

提出部数は正本1通・副本1通で、副本は正本の複写でも構いません。事前相談も同じ窓口が受け付けます。

草加特有の分岐|承継先が県外の許可を持つと提出先は地方整備局

草加市は市域の南部が東京都足立区に接しています。都内に営業所を持つ会社との承継・統合が現実的な選択肢になる地域です。

ここで効いてくるのが提出先の分岐です。承継先が既に埼玉県知事以外の建設業許可を受けている場合、提出先は承継後の主たる営業所の所在地を管轄する国土交通省の地方整備局になります。

草加市に主たる営業所を残すなら関東地方整備局です。「県庁に持っていけばいい」と決め打ちすると、受付にたどり着けません。

あわせて、埼玉県知事許可業者が国土交通大臣認可の申請をした場合は、申請後速やかに埼玉県へ届出をします。この届出は忘れられやすい手続きです。

取り違えポイント|越谷県土整備事務所は許可の窓口ではない

草加市を管轄する県の出先機関は越谷県土整備事務所(越谷市越ケ谷4-2-82)で、管轄区域は春日部市・草加市・越谷市・八潮市・三郷市・吉川市・松伏町です(埼玉県「越谷県土整備事務所」)。

ただしここは県管理の道路・河川に関する事務所であり、建設業許可や承継認可の窓口ではありません。地元に県の事務所があるぶん、取り違えが起きやすい構図です。

草加市役所が担うのは、市発注工事の入札参加資格や契約関係の手続きです。契約課が建設工事の入札参加資格者名簿を所管しています。

手続きの実務|持参のみ・手数料無料・受付時間は限られる

承継認可の申請はすべて持参による受付です。郵送および電子申請による受付は行われていません。

建設業許可の新規申請や各種届出は電子申請のJCIPが使えますが、承継認可はJCIPの対象外です。「電子でできる」と思い込むと日程が狂います。

受付時間は月曜日から金曜日(祝日・12月29日〜1月3日を除く)の午前9時〜11時、午後1時〜4時15分です。審査に時間を要するため、受付終了時刻より早めに行くよう県が案内しています。

そして費用面で押さえておきたいのが、申請手数料はかからないという点です。県の手引きに「手数料はかかりません」と明記されています。

新規許可の申請手数料9万円とはまったく別の手続きなので、混同しないでください。実費として発生するのは証明書類の取得費と、依頼する場合の専門家報酬です。

項目 承継認可(草加市の事業者)
提出先(原則) 埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当(さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第2庁舎3階)
提出先(承継先が県外許可を持つ場合) 承継後の主たる営業所を管轄する地方整備局(草加市に主たる営業所を残すなら関東地方整備局)
受付方法 すべて持参による受付。郵送・電子申請は不可(JCIP対象外)
提出部数 正本1通・副本1通(副本は正本の複写でも可)
申請手数料 かからない(新規許可の9万円とは別の手続き)
受付時間 月〜金(祝日・12/29〜1/3を除く)9:00〜11:00/13:00〜16:15
事前相談 必須の位置づけ。相談なく申請すると補正に時間がかかり、承継の事実発生までに認可できないおそれ
認可通知 認可通知書は全ての申請者に郵送。再発行不可。承継の事実発生後は窓口で建設業許可証明書(400円/枚)

認可通知書が再発行できない点は見落とされがちです。認可をしたことについての証明書も発行されません。

受け取った通知書の保管ルールを、承継のタイミングで決めておくのが実務的です。承継認可そのものの全体像は建設業許可の承継認可もご覧ください。

草加市では承継と「経審・入札等級」をセットで考える

建設現場の朝礼で整列する作業員と現場監督。経営事項審査の評点と入札等級が引き継がれることを表す図

承継の効果でもう一段見落とされやすいのが、経営事項審査の結果も引き継がれるという点です。

県の手引きは、承継される「建設業者としての地位」に承継元が受けた監督処分や経営事項審査の結果も当然に含まれると説明しています。評点をゼロから積み直す必要はありません。

これは公共工事を手がける草加市の事業者にとって、金額に直結する話です。

草加市の入札参加資格の等級

草加市の建設工事の入札参加資格者名簿は契約課が所管し、令和7・8年度(2025・2026年度)の名簿は令和7年4月1日から令和9年3月31日までが有効期間です(草加市公式「入札参加資格者名簿(建設工事)」)。

等級の基準は、建築業種でA等級が800点以上、B等級が650点以上800点未満、C等級が650点未満です。この点数のもとになるのが経審の評点です。

承継で評点が引き継がれるということは、等級も維持できる可能性があるということです。逆に承継認可を使わず新規許可を取り直すと、経審は事実上ゼロからになります。

ただし入札参加資格そのものの名義変更は、建設業許可の承継とは別の手続きです。承継の日程が決まった段階で、契約課にも確認しておくのが安全です。

経審の仕組みは経営事項審査とは、承継と経審点の関係は事業承継と経審スコア、入札参加資格は入札参加資格とはで詳しく扱っています。

技能者側の評価軸としては、CCUSの就業履歴の蓄積も経審のW点数で加点対象になります。承継とあわせて整えるなら草加市のCCUS登録代行もご確認ください。

草加市の承継で失敗する典型パターンと、行政書士に依頼するメリット

オフィスでスーツの専門家と作業着の経営者が握手する図。行政書士に承継を依頼して段取りが整った場面

失敗1|登記や契約を先に済ませてから相談に来る

最も多い失敗です。法人成りの登記を先に終えた、事業譲渡契約の効力発生日が来てしまった——この時点で事前認可の道は閉じます。

遡って認可することはできないため、残る選択肢は新規許可の取り直しです。許可番号も経審の結果も引き継げません。

失敗2|「30日前」を認可の期限だと思い込む

埼玉県の「事実発生日の30日前まで」は申請完了の期限です。これを認可の期限と誤解すると、審査期間を計算に入れ損ねます。

しかも不足書類があれば受付自体ができません。書類がそろって初めて「申請完了」だという前提で逆算する必要があります。

失敗3|一部の業種だけ引き継ごうとする

「利益が出ている業種だけ息子の会社に」という設計は、そのままでは認可されません。建設業の全部を承継させることが条件だからです。

事前に一部業種を廃業して残りを全部承継させる形なら可能ですが、廃業の判断は取引先との関係にも影響します。順序の設計が要ります。

失敗4|一般・特定の重複に気づかない

承継元と承継先が同じ業種を持ち、一方が特定・他方が一般というケースです。1つの業者が同一業種で一般と特定の両方を受けることはできません。

どちらかが事前にその業種を廃業すれば承継は可能になります。ただし特定を手放せば、下請に出せる金額の枠が変わります。

失敗5|常勤性が承継予定日まで持たない

先代が承継予定日より前に退いてしまい、常勤役員等や営業所技術者等の要件が途切れるパターンです。認可後の届出(社会保険の加入資料等)で確認されます。

特に法人成りでは、承継予定日が社会保険の資格取得日になっているといった形で、承継される側の要件が途切れやすくなります。

行政書士に依頼して得られるもの

承継の実務で時間がかかるのは、書類作成そのものではありません。要件が満たされているかの確認と、日程の逆算です。

行政書士に依頼すれば、効力発生日から逆算した申請スケジュールを組み、事前相談と持参受付を代わりに走らせられます。受付時間が午前2時間・午後3時間15分に限られる中で、本業を止めずに進められるのは実利です。

費用の目安は、承継認可の代行で10万〜30万円程度です。登記や税務が絡む場合は司法書士・税理士との連携費用が別途かかります。

後継者が決まっていない場合の選択肢は建設業の後継者問題、第三者への承継は親族外承継、M&Aとの比較は廃業とM&Aの比較で整理しています。

承継全体の進め方は建設業の事業承継ロードマップ、よくある失敗は事業承継の失敗パターンをご覧ください。

草加市の建設業の事業承継に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 草加市の会社を息子に継がせると、建設業許可は取り直しになりますか?

取り直しにはなりません。承継認可(建設業法第17条の2・第17条の3)により、あらかじめ認可を受ければ承継元の建設業者としての地位をそのまま引き継げます。

埼玉県の手引きは、この地位に承継元が受けた監督処分や経営事項審査の結果も当然に含まれると説明しています。許可番号も原則として承継元のものを使います。

ただし承継の事実が発生する前に認可を受ける必要があり、事後に遡ることはできません。提出先は埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当で、申請はすべて持参による受付です。

Q2. 草加市の建設業者は、承継認可の申請書類をどこに提出するのですか?

草加市役所ではありません。原則は埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当(さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第2庁舎3階)です。

埼玉県が申請先になるのは、ア 承継元が埼玉県知事許可を受けている、イ 承継後の営業所が全て埼玉県内にある、の両方を満たす場合です。

草加市は東京都足立区に接するため注意が必要で、承継先が既に埼玉県知事以外の許可を受けている場合の提出先は、承継後の主たる営業所を管轄する地方整備局になります。

なお越谷県土整備事務所は草加市を管轄区域に含みますが、県管理の道路・河川の事務所であり、許可・承継認可の窓口ではありません。

Q3. 草加市で建設業を承継するとき、4つの「30日」はどう違うのですか?

1つ目は法定の期限で、事業譲渡・合併・分割は承継の事実が発生する前にあらかじめ認可を受ける必要があり、遡ることはできません。

2つ目は埼玉県の運用で、手引きは「遅くとも、承継の事実発生日の30日前までに申請を完了させてください。不足書類がある場合、受付は一切できません」と定めています。申請完了の期限であって認可の期限ではありません。

3つ目は相続で、被相続人の死亡後30日以内に申請します。条文も「被相続人の死亡後三十日以内」と定めており、起算点は死亡日です。

4つ目は通常の更新で、有効期間満了日の30日前までに更新申請をします。承継の30日と更新の30日はまったく別の制度です。

Q4. 草加市で承継認可を申請するとき、費用はいくらかかりますか?

埼玉県への申請手数料はかかりません。県の手引きに「手数料はかかりません」と明記されています。建設業許可の新規申請手数料9万円とは別の手続きです。

かかるのは登記事項証明書・納税証明書・身分証明書などの取得実費と、依頼する場合の専門家報酬です。承継認可の代行報酬は10万〜30万円程度が目安になります。

申請は正本1通と副本1通(副本は正本の複写で可)で、すべて持参による受付です。受付時間は月〜金(祝日・12月29日〜1月3日を除く)の午前9時〜11時、午後1時〜4時15分です。

Q5. 草加市で事業を承継すると、経営事項審査や入札参加資格はどうなりますか?

承継認可を受ければ、承継元が受けた経営事項審査の結果も承継の対象に含まれます。評点をゼロから積み直す必要はありません。

草加市の建設工事の入札参加資格者名簿は契約課が所管し、令和7・8年度の名簿は令和7年4月1日から令和9年3月31日までが有効期間です。等級は建築業種でA等級800点以上・B等級650点以上800点未満・C等級650点未満です。

ただし入札参加資格そのものの名義変更は建設業許可の承継とは別の手続きです。承継の日程が決まった段階で、契約課にも確認しておくのが安全です。

まとめ:草加市の事業承継は「順序」で結果が変わる

草加市の建設業の事業承継は、承継認可を使えば許可も許可番号も経審の結果も引き継げます。本記事のポイントをまとめます。

  • 「代表が変われば許可は取り直し」は誤解。承継認可(建設業法第17条の2=譲渡・合併・分割/第17条の3=相続)で建設業者としての地位を引き継げる
  • 引き継がれる「建設業者としての地位」には、埼玉県の手引きによれば承継元が受けた監督処分や経営事項審査の結果も当然に含まれる
  • 許可番号は原則として承継元のもの。双方が埼玉県知事許可なら選択可だが、一度選択した番号は変更できない
  • 承継後の有効期間の起算点は承継の日の翌日(法第17条の2第7項)。最初の更新までの許可期間は5年と1日になる
  • 対象は①事業譲渡(個人事業主の生前承継・法人成りを含む)②法人の合併 ③法人の分割 ④相続(個人事業に限る)の4類型
  • 認可の要件は①事前認可 ②建設業の全部を承継 ③一般・特定が重複しない ④承継後の全業種で要件充足 ⑤承継予定日まで要件が途切れないの5つ。一部業種だけの承継は不可(事前に一部廃業すれば残り全部は可)
  • 営業所技術者等は承継予定日以降も原則として従前の者が引き続き常勤。変更する場合は承継の日から2週間以内に変更届
  • 4つの「30日」を混同しない——①法定は「事実発生前に認可」で30日前の法定期限は無い ②埼玉県の運用は「事実発生日の30日前までに申請完了」 ③相続は「死亡後30日以内に申請」 ④通常の更新は「満了日の30日前まで」
  • 承継の申請を取り下げたり承継の事実が発生しないことが確定した場合、その時点で許可の有効期間が満了していると従前の許可を更新できない。承継と更新が近い日程なら更新を先に通す
  • 提出先の原則は埼玉県庁 県土整備部 建設管理課 建設業担当(ア承継元が埼玉県知事許可 イ承継後の営業所が全て埼玉県内、の両方を満たす場合)
  • 草加特有の分岐——承継先が既に埼玉県知事以外の許可を持つ場合、提出先は承継後の主たる営業所を管轄する地方整備局。埼玉県知事許可業者が大臣認可を申請したら申請後速やかに県へ届出
  • 越谷県土整備事務所(草加・越谷・春日部・八潮・三郷・吉川・松伏を管轄)は県管理道路・河川の事務所で、許可や承継認可の窓口ではない
  • 申請はすべて持参受付・郵送および電子申請は不可(JCIP対象外)・申請手数料は無料。正本1通+副本1通、受付は月〜金の9:00〜11:00/13:00〜16:15
  • 認可通知書は全申請者に郵送されるが再発行できない。承継の事実発生後は窓口で建設業許可証明書(400円/枚)を発行できる
  • 草加市の入札参加資格者名簿(契約課所管)は令和7・8年度=令和7年4月1日〜令和9年3月31日が有効期間で、建築業種の等級はA800点以上・B650点以上800点未満・C650点未満。経審が引き継げる=等級を維持できる可能性がある
  • 行政書士への代行報酬は10万〜30万円程度が目安。登記・税務が絡む場合は司法書士・税理士との連携費用が別途

承継で結果を分けるのは、書類の厚さではなく順序です。登記と契約を先に走らせた瞬間に、引き継げたはずのものが手から離れます。

芭蕉が江戸を発って最初に泊まった宿場の名を冠したせんべいが、いまも家業として焼き継がれている土地です。建設業の許可も、順序さえ守れば同じように次の代へ渡せます。

草加市の建設業の事業承継・許可承継のご相談窓口

当事務所は草加市を軸に、越谷市・八潮市・三郷市・川口市・足立区方面までを対応エリアとし、建設業許可の承継認可(事業譲渡・合併・分割・相続)の申請代行を承ります。あわせて経営事項審査、入札参加資格申請、決算変更届、CCUS登録までワンストップで引き受けます。

提出先である県庁・建設管理課の事前相談と持参受付の運用に通じているため、効力発生日から逆算した日程を組み、受付が午前2時間・午後3時間15分に限られる中でも本業を止めずに進められます。承継先が都内の許可を持つ場合の地方整備局ルートにも対応します。

初回のご相談は無料です。「代表交代の日取りだけ先に決まっている」「父が個人でやってきた事業を法人にしたい」——その一言からで構いません。

草加市内の建設業者の方はお問い合わせフォームからお気軽にどうぞ。承継の前後を通じて、長期のパートナーとして伴走します。

関連記事

この記事をシェアする