建設業許可の料金

サービス 弊所報酬(税込) 法定費用(別途)
新規申請(知事・一般) 110,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(知事・特定) 165,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(大臣・一般) 165,000円〜 申請手数料 150,000円
更新申請 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
業種追加 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
決算変更届 44,000円〜 実費のみ
各種変更届 33,000円〜 実費のみ
経審申請 別途お見積もり 審査手数料(規模により変動)

最終更新日: 2026年8月13日

結論から先に。建設業許可の電子申請(JCIP)は、令和5年1月10日から全国で受付が始まり、埼玉県では許可申請に係る概ね全ての手続きが電子で出せます。ただし、実務で手が止まるのは申請書の中身ではなく、次の6か所です。

  • ①GビズIDプライムが無いと入口に立てない(代理申請でも事業者側に必要)
  • ②2026年7月9日、GビズIDに有効期限(2年3か月)が新設——5年更新の許可とサイクルが合わない
  • ③手数料はネットバンキングのPay-easyのみ(埼玉県はクレジットカード不可)
  • ④承継の認可申請は電子申請の対象外
  • ⑤県独自様式はシステム内で作れない(添付漏れの常連あり)
  • ⑥許可通知書は郵送のまま。窓口受領もできない

更新の期限が近づいて、JCIPの画面を開いたところまでは順調だった。申請データも作り終えた。ところが手数料の納付画面まで来て、経理から「うちの口座、ネットバンキングの契約をしていません」と返ってくる——。

電子申請でつまずく場所は、だいたい書類の外側にあります。GビズID、口座、通知の受け取り方。どれも申請書の書き方とは関係のないところです。

この記事では、埼玉県・群馬県・福岡県の各行政庁の案内とデジタル庁のGビズID公式情報をもとに、その6か所を順番に潰していきます。

この記事でわかること:

  • JCIPでどこまで電子で終わり、どこから紙が残るのか
  • 2026年7月9日に新設されたGビズIDの有効期限と、5年更新との噛み合わせ方
  • 手数料の納付方法が行政庁ごとに違うこと(埼玉県はPay-easyのみ)
  • 承継の認可申請が対象外であることの実務上の重み
  • 電子申請と紙申請、どちらを選ぶかの判断基準

建設業許可の電子申請(JCIP)は、どこまで電子で終わるのか

光沢のあるタイル床とカーペットが一直線で分かれる室内。電子申請で完結する範囲と紙が残る範囲の境目のイメージ

JCIPは「建設業許可・経営事項審査電子申請システム」の略称です。国土交通省が用意した全国共通のシステムで、令和5年1月10日から電子申請の受付が始まりました。

埼玉県は自県の案内で、建設業許可申請に係る概ね全ての手続きについて電子申請が可能としています。

もう少し具体的な範囲は、群馬県の案内が分かりやすく整理しています。

区分 電子申請の可否 内容
許可申請 新規・許可換え新規・般特新規・業種追加・更新
各種変更届 事業年度終了の変更届出書(決算変更届)を含む
廃業届
経営事項審査 経営規模等評価申請・総合評定値請求
事業承継等の認可申請 不可 群馬県「対応していません」/福岡県も対象外と明記

毎年の決算変更届まで電子で出せるのは、率直に言って大きい。5年に一度の更新より、毎年の宿題のほうが手間の総量は多いからです。

電子化で本当に減るもの

国土交通省はJCIPの目的を、事務負担の軽減と生産性の向上に置いています。バックヤード連携により、法人の登記事項証明書や納税証明書などを取得・添付しなくてよくなる場合があります。

ただし、すべての添付が消えるわけではありません。埼玉県は、確認資料については画像読取等によりPDFデータ等に変換してシステムにアップロードすると案内しています。

結局、手元の書類をスキャンする作業は残ります。「電子申請=書類集めが不要」ではない、と理解しておくのが安全です。

【2026年7月改正】GビズIDに有効期限ができた——5年更新との噛み合わせ

芝生に立つ高さの違う2本の白いポールと、長さの違う2本の影。建設業許可の5年とGビズIDの2年3か月という有効期間の差のイメージ

ここが今年いちばん見落とされている変更点です。

JCIPを使うには、デジタル庁が所管するGビズIDプライムのアカウントが要ります。埼玉県は、代理申請の場合は申請者・代理人それぞれにアカウントの登録が必要としています。

つまり行政書士に依頼する場合でも、委任する側である事業者自身のアカウントは避けて通れません。

2026年7月9日から、有効期限は「2年3か月」

デジタル庁は2026年7月9日、セキュリティ強化のためGビズIDプライムおよびGビズIDメンバーに有効期限を設けました。GビズIDエントリーは対象外です。

有効期間はアカウント発行日から2年3か月。導入日より前に発行されたアカウントは、導入日を起算日として設定されるため、2028年10月ごろが最初の期限になります。

期限が切れると、行政サービスへのログインやメンバーの作成、委任・受任申請ができなくなります。

項目 建設業許可 GビズIDプライム
有効期間 5年 2年3か月
更新の起点 許可日 アカウント発行日(既存分は2026年7月9日)
更新に必要なこと 更新許可申請・決算変更届の提出済み 法人代表者・個人事業主本人への本人確認

数字を並べると、噛み合っていないことがすぐ分かります。5年に一度の更新でJCIPを開いたとき、前回使ったアカウントが生きている保証はありません。

審査の速さも、7月9日から変わった

同じ日に、GビズIDプライムの審査体制も変更されています。

申請方法 2026年7月9日以降 必要なもの
オンライン申請 24時間365日、速やかに審査 マイナンバーカード・読み取り可能なスマートフォン・GビズIDアプリ
書類申請 審査期間が最大2週間から最大1か月に延長 印鑑証明書の郵送

紙で出す側が、速くなるどころか倍近く遅くなりました。デジタル化の恩恵とペナルティが、同じ日に同時に始まった格好です。

マイナンバーカードを持っているなら、迷わずオンライン申請を選んでください。持っていない場合は、更新期限の2か月前には動き出す計算をしておくべきです。

システム側の事情で止まることもある

なお2026年8月13日時点で、GビズIDは法人情報の確認に使う関連システムの不具合により、一部の法人でオンライン申請の審査が実施できない状態が続いています。復旧は2026年8月17日(月)からの見込みと案内されています。

相手はシステムです。行政庁の窓口が開いていても、認証基盤が止まれば申請には進めません。期限ぎりぎりの着手が、電子申請では紙の時代よりリスクになるということです。

手数料はPay-easyのみ|「カードで払えない」で止まる会社が多い

白い壁に一本だけ空いた細いスリット。手数料の納付経路がPay-easyのみに限られることのイメージ

埼玉県は、建設業許可の電子申請の手数料について明快に書いています。金融機関のネットバンキングを利用してのPay-easy支払いのみ対応で、クレジットカードは利用できません。

経営事項審査の案内でも、手数料の納付にはインターネットバンキング対応口座が必要で、他の支払方法による納付はできないとされています。

埼玉県知事許可の手数料は、新規が9万円、更新が5万円です。金額の問題ではなく、支払える口座があるかどうかが問題になります。

証紙はもう使えない

埼玉県収入証紙の利用は令和6年3月末日をもって終了しました。「とりあえず証紙を買って貼る」という逃げ道は、埼玉県では既に閉じています。

ここは行政庁ごとに運用が分かれるところです。群馬県は令和7年2月3日にPay-easyによる電子納付を開始しましたが、群馬県証紙を貼付して書留で郵送する方法も残しています。

他県の解説記事をそのまま自県に当てはめると足をすくわれます。埼玉県知事許可を取るなら、埼玉県の案内だけを見てください。

先に確認しておくこと

  • 会社の主要口座にインターネットバンキングの契約があるか
  • Pay-easy(ペイジー)に対応しているか
  • その口座を誰が操作できるか(経理担当のみ、社長のみ、など)
  • 1回あたりの振込・払込の上限額が手数料を下回っていないか

特に最後の1点は見落とされがちです。日常の支払い上限を低く設定している会社では、9万円の納付が弾かれることがあります。

承継の認可申請だけは、電子申請の対象外

途中で途切れて対岸に届いていない建設中の橋。承継の認可申請だけ電子申請の道がつながっていないことのイメージ

ここは制度の性質と重なるため、いちばん影響が大きい落とし穴です。

群馬県は「事業承継等の認可申請は対応していません」と明記しています。福岡県も、建設業許可の承継の認可申請(事業譲渡、合併、分割、相続)を電子申請に対応していない手続きとして挙げています。

問題は、承継の認可事前認可だという点です。承継の事実が発生した後から遡って認可を受けることはできません。

埼玉県の手引きは、遅くとも承継の事実発生日の30日前までに申請を完了させるよう求めています(相続のみ死亡後30日以内)。

つまり、日程がいちばん硬い手続きに限って、いちばん時間のかかる紙のルートしか用意されていない。ここを「今どき電子で出せるだろう」と見込んで契約日を決めると、承継そのものが崩れます。

提出前に確認したい、様式と添付の落とし穴

事務所でスキャナーに白紙を置く作業着の男性。確認資料をPDF化してシステムにアップロードする作業のイメージ

JCIPは全国共通のシステムですが、申請書の様式には都道府県ごとの独自分があります。

埼玉県は経営事項審査の案内で、埼玉県独自様式はJCIP上で作成できず、ダウンロードしたうえでの添付が必須としています。エラーが出る場合は「添付省略様式」を使うよう指示されています。

システムの入力欄を埋めれば申請が完成する、という作りにはなっていないということです。

県が名指しで注意している添付漏れ

埼玉県は建設業許可の電子申請のページで、役員等氏名一覧表の添付漏れが多くなっていると注意を促しています。ワード形式の様式が県のページで配布されています。

行政庁がわざわざ名指しするということは、それだけ補正が発生しているということです。提出ボタンを押す前に、この1点だけは指差し確認する価値があります。

通知は、結局あなたのポストに届く

埼玉県は「許可通知書は郵送により送付します。窓口での受領はできません」としています。経営事項審査の結果通知書も、引き続き書面での郵送です。

補正の指示はシステムまたは電話で来ますが、最後の紙は郵便で動きます。入口は電子、出口は紙。この前提で、入札の登録期限などから逆算してください。

電子申請と紙申請、どちらを選ぶか

机上のノートパソコンと書類の束を前に話し合う2人の男性。電子申請と紙申請のどちらで進めるかを相談する場面

電子申請は万能ではありません。判断の分かれ目を整理します。

状況 向いている方法 理由
毎年の決算変更届を自社で出している 電子申請 年1回の定型作業。窓口・郵送の往復がまるごと消える
ネットバンキングの契約がない 紙申請(要確認) 埼玉県はPay-easy以外で納付できない
承継(譲渡・合併・分割・相続) 紙申請一択 そもそも電子申請の対象外
更新期限まで1か月を切っている 紙申請も併せて検討 GビズID未取得なら書類申請で最大1か月かかる
複数営業所・多業種で書類量が多い 電子申請 差し替え・補正の手間が紙より小さい

建設業は、業界全体としてIT化がいちばん遅れている領域のひとつです。裏を返せば、ここを仕組みとして整えた会社は、それだけで同業より一歩前に出られます。

やる気の問題ではありません。GビズIDを取り、口座を整え、期限をカレンダーに載せる。それだけで、5年後の更新で慌てる確率がはっきり下がります。

建設業許可の電子申請に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 電子申請でできる手続きの範囲を教えてください。

埼玉県は「建設業許可申請に係る概ね全ての手続きについて、電子申請が可能」と案内しています。群馬県が示す対象は、新規・許可換え新規・般特新規・業種追加・更新の許可申請、事業年度終了の変更届出書を含む各種変更届、廃業届、経営事項審査申請です。

Q2. 行政書士に頼む場合も、自社のGビズIDは必要ですか?

必要です。埼玉県は、代理申請の場合は申請者・代理人それぞれにアカウントの登録が必要としています。委任する側のアカウントが無ければ、委任そのものができません。

Q3. GビズIDの有効期限はいつから、どれくらいですか?

2026年7月9日に新設され、有効期間はアカウント発行日から2年3か月です。導入日前に発行されたアカウントは導入日が起算日となり、2028年10月ごろが期限になります。GビズIDエントリーは対象外です。

Q4. 手数料はクレジットカードで払えますか?

埼玉県では払えません。金融機関のネットバンキングを利用してのPay-easy支払いのみと明記されています。納付方法は行政庁ごとに異なるため、申請先の案内を確認してください。

Q5. 承継の認可申請は電子で出せますか?

出せません。群馬県は「事業承継等の認可申請は対応していません」とし、福岡県も対象外としています。承継認可は遡れない事前認可なので、紙の日程で逆算する必要があります。

Q6. 電子申請にすると審査は早くなりますか?

埼玉県知事許可の標準処理期間は受理からおおむね18日(土日祝日を除く)で、電子だから短縮されるという案内はありません。縮むのは移動・郵送・差し替えの時間です。

Q7. 許可通知書は画面でダウンロードできますか?

埼玉県では「許可通知書は郵送により送付します。窓口での受領はできません」とされています。経審の結果通知書も書面郵送です。

Q8. 操作が分からないときの問い合わせ先はありますか?

JCIPヘルプデスク(電話0570-033-730、受付時間は平日9時〜17時)が用意されています。システムの操作に関する質問はこちらです。許可要件そのものの判断は、許可行政庁または専門家に確認してください。

まとめ:電子申請でつまずくのは、申請書の外側

要点を並べ直します。

  • JCIPは令和5年1月10日開始。埼玉県では許可申請に係る概ね全ての手続きが電子で出せる
  • 2026年7月9日、GビズIDプライム/メンバーに2年3か月の有効期限が新設(既存分は2028年10月ごろまで)
  • 同日から、オンライン申請の審査は24時間365日に、書類申請は最大1か月に延長
  • 埼玉県の手数料納付はネットバンキングのPay-easyのみ。カード不可、証紙は令和6年3月末で終了
  • 承継の認可申請は電子申請の対象外。事前認可なので日程の余裕が要る
  • 県独自様式はダウンロードして添付。役員等氏名一覧表の漏れに注意
  • 許可通知書は郵送。窓口受領はできない

電子申請で詰まる場所は、法令の解釈でも書類の書き方でもありません。アカウント、口座、そして期限の設計です。どれも事前に潰せます。

当事務所は朝霞市・志木市・新座市を拠点に、埼玉県の建設業者の許可・決算変更届・経審を支援しています。電子申請と紙申請のどちらで進めるべきかの整理から、承継のように電子が使えない手続きの日程設計まで、まとめて引き受けます。

「GビズIDは取ったが、そこから先で止まっている」——その状態が、実はいちばん相談しやすいタイミングです。更新期限が見えている方は、口座の確認だけでも先に済ませておいてください。

関連記事

参考にした一次情報

  • 埼玉県「建設業許可電子申請について」対応範囲・Pay-easyのみ・許可通知書は郵送・役員等氏名一覧表の添付漏れ(埼玉県公式サイト
  • 埼玉県「電子申請システム(JCIP)のご案内」令和5年1月10日開始・gBizIDプライム・代理申請は双方に必要・独自様式の添付・結果通知書は書面郵送(埼玉県公式サイト
  • デジタル庁 GビズID「アカウントの有効期限」2026年7月9日新設・2年3か月・導入日起算(GビズID公式サイト
  • デジタル庁 GビズID お知らせ(2026年7月9日・2026年8月3日/7日更新)審査体制の変更と関連システム不具合(GビズID公式サイト
  • 群馬県「建設業許可・経営事項審査の電子申請について」対象手続き・事業承継等の認可申請は対応せず・電子納付と県証紙(群馬県公式サイト
  • 福岡県「建設業許可・経営事項審査の電子申請(JCIP)のご案内」承継の認可申請は対象外(福岡県公式サイト
  • 国土交通省「建設業許可・経営事項審査電子申請システム(JCIP)」制度概要・ヘルプデスク(国土交通省公式サイト

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