建設業許可の料金
| サービス | 弊所報酬(税込) | 法定費用(別途) |
|---|---|---|
| 新規申請(知事・一般) | 110,000円〜 | 申請手数料 90,000円 |
| 新規申請(知事・特定) | 165,000円〜 | 申請手数料 90,000円 |
| 新規申請(大臣・一般) | 165,000円〜 | 申請手数料 150,000円 |
| 更新申請 | 55,000円〜 | 申請手数料 50,000円(知事) |
| 業種追加 | 55,000円〜 | 申請手数料 50,000円(知事) |
| 決算変更届 | 44,000円〜 | 実費のみ |
| 各種変更届 | 33,000円〜 | 実費のみ |
| 経審申請 | 別途お見積もり | 審査手数料(規模により変動) |
蕨市で建設業許可を取るとき、窓口は蕨市役所ではありません。営業所が市内だけなら埼玉県知事許可で、申請先は埼玉県庁の建設管理課。持参のみ、標準処理期間は18日です。
市役所が関わるのは入札参加資格のほう。蕨市の格付はA・B・Cの3級で、5,000万円と3,000万円が線引きになります。
そして令和9・10年度の新規申請の受付は令和8年8月17日から9月4日23時まで。準備の時間はもう多くありません。
面積5.11平方キロメートル。蕨市は全国でいちばん小さい市であり、人口密度が全国の市で最も高い市でもあります。
中山道の宿場町として栄え、その後は機織物のまちとして経済の基盤を築き、戦後は首都圏の拡大とともに住宅都市として発展してきました。
市域が狭く、住宅が密集している。この2つは、そのまま市内の工事の性格を決めています。
この記事では、埼玉県の手引き(令和8年4月施行版)と蕨市の要綱の条文をもとに、県に出すもの・市に出すもの・それぞれの締切を分けて整理します。
この記事でわかること:
- 蕨市の会社が建設業許可を申請する先と、持参・受付時間・18日という条件
- 面積日本一小さい市で、工事需要がどこから出てくるのか
- 蕨市の入札の入口要件(許可+経営事項審査)が条文でどう書かれているか
- A・B・Cの3級の金額の線引きと、上下の級を呼べる例外運用
- 設計金額ごとに決まっている指名業者の数
- 変更届の「直ちに」、承継の再審査、90日での名簿抹消
目次
蕨市で建設業許可を取るなら、申請先は県庁

建設業許可は、営業所の所在地で申請先が決まります。蕨市内にだけ営業所がある会社は埼玉県知事許可です。
2つ以上の都道府県に営業所を置く場合は国土交通大臣許可となり、窓口は関東地方整備局に移ります。
埼玉県知事許可の提出先は埼玉県県土整備部 建設管理課 建設業担当(電話048-830-5176/5177)です。蕨市役所でも、県土整備事務所でもありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 提出先 | 埼玉県県土整備部 建設管理課 建設業担当(048-830-5176/5177) |
| 提出部数 | 正本1通・副本1通(副本は正本の複写でも可) |
| 提出方法 | 電子申請を除き、すべて持参による受付。郵送による受付は行っていない |
| 受付時間 | 月〜金(祝日・12月29日〜1月3日を除く)午前9時〜11時/午後1時〜4時15分 |
| 手数料 | 新規・許可換え新規・般特新規9万円/業種追加 各5万円/更新5万円 |
| 標準処理期間 | 建設業許可(新規・更新)とも18日 |
手数料の支払方法にも注意が必要です。証紙による支払は令和6年3月末で終了し、令和6年4月からは原則キャッシュレス決済(クレジットカード・電子マネー・コード決済)になっています。
また手数料は審査に対するものなので、不許可になっても還付されません。
許可通知書は営業所に届く
許可通知書は、営業所の存在を確認するため、申請書に記入された主たる営業所の所在地に郵送されます。窓口交付はありません。
しかも転送不要扱いです。返戻された場合は営業所調査等が行われ、実態がなければ許可を拒否されることがあります。
蕨市のように住居と事務所が近接しやすい街では、表札・郵便受け・看板まわりを事前に整えておくことが実務上効きます。
面積5.11km²・人口密度日本一の市で、工事はどこから出るか

蕨市の地形的な条件を、数字で押さえておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 面積 | 5.11平方キロメートル(全国一のミニ市) |
| 人口・世帯 | 77,266人・42,989世帯(令和8年3月1日現在) |
| 人口密度 | 全国の市で最も高い |
| 隣接 | さいたま市・川口市・戸田市 |
| 歴史 | 中山道の宿場町 → 機織物のまち → 住宅都市。成人式発祥の地 |
市域が狭いということは、新規の大規模造成が出にくいということです。更地から始まる工事より、既存の建物や道路を扱う工事の比率が高くなります。
一方で、人口密度が全国一という条件は別の意味を持ちます。限られた面積に建物と設備が高密度で載っているということだからです。
住宅の建替え、狭小地の解体と新築、道路や下水道の維持管理、集合住宅の改修。市内の建設需要は、この方向に集まりやすくなります。
狭い現場は、書類の準備で差がつく
密集地の工事は、資材置き場も仮設もぜいたくに取れません。近隣との調整も増えます。
だからこそ、受注の入口である許可や資格の書類を後回しにすると、現場の負担がそのまま経営の負担に変わります。
建設業はデジタル化が遅れている業界だと言われます。ただ実際に差がつくのは技術ではなく、先に手続きの型を作っておいたかどうかだけだったりします。
蕨市の入札は「許可+経審」で入口が閉まる

ここから市の話です。蕨市の要綱は、入札に参加できる者を明確に定義しています。
まず資格審査を受け、指名競争入札参加資格者名簿に登録された者だけが競争入札に参加できます(第2条第1項)。
そのうえで、名簿に載っていても次のいずれかに当たると、その業種の入札には参加できません(第2条第2項)。
- 建設業法第3条第1項の許可を受けていないとき
- 経営事項審査を受けていないとき
さらに資格審査の段階でも同じ壁があります。許可を受けていない業種と、資格審査基準日において有効な経営事項審査に基づく総合評定値の通知を受けていない業種は、そもそも審査を受けられません(第3条第5項)。
ポイントは「通知を受けていない業種」という書き方です。経審は申請してから結果通知が届くまでに時間がかかります。基準日に通知が手元にあるかどうかで判定されるということです。
格付はA・B・Cの3級|5,000万円と3,000万円が境目

蕨市の格付は、経営事項審査の総合評定値をもとに決まります。市が独断で決めるのではなく、蕨市建設工事請負業者等審査委員会に諮ってA級・B級・C級の3級に格付する仕組みです。
| 格付 | 土木工事/建築工事/舗装工事 | その他の工事 |
|---|---|---|
| A | 5,000万円以上 | その都度市長が定める |
| B | 3,000万円以上5,000万円未満 | その都度市長が定める |
| C | 3,000万円未満 | その都度市長が定める |
3級という設計は、県内でも珍しい部類ではありません。ただし金額の線引きは市ごとに違います。同じ3級でも、隣の市と同じ数字とは限らないということです。
上下の級を呼べる例外がある
この要綱には、実務的に重要な例外規定があります。必要があると認めるときは、本来の級以外の業者も参加させられるという仕組みです。
| 本来の対象 | 参加させられる区分 |
|---|---|
| Aに格付された者を参加させるべき工事 | B(ただし7,000万円未満の工事に限る) |
| Bに格付された者を参加させるべき工事 | A又はC(4,000万円を超える工事はAに限る) |
| Cに格付された者を参加させるべき工事 | B |
ここを読むと、C級の会社にもB級工事に呼ばれる道があることが分かります。金額の上限は4,000万円です。
級を上げることばかり考えがちですが、いま自分の級から手が届く範囲を正確に知っておくほうが、営業の設計としては現実的です。
格付の有効期間
格付の有効期間は、指名競争入札参加者名簿の登録期間とされています。ただし新しい格付が決定されるまでは、従前の格付が適用されます。
経審の点数が上がっても、その瞬間に級が変わるわけではないということです。
指名される会社の数は、設計金額で決まっている

もうひとつ、あまり知られていない規定があります。指名競争入札に参加させる業者の数です。
| 設計金額 | 指名業者数 |
|---|---|
| 5,000万円以上 | 10社以上 |
| 3,000万円以上 | 8社以上 |
| 1,000万円以上 | 6社以上 |
| 500万円以上 | 5社以上 |
| 200万円以上 | 4社以上 |
金額が小さい工事ほど、指名される社数も少なくなります。裏を返せば、小規模工事は名簿に載っている会社数のなかでの競争が濃くなるということです。
面積が小さく、工事1件あたりの規模も大きくなりにくい蕨市では、この表の下のほうが日常の勝負どころになります。
令和9・10年度の受付は8月17日から|業種は5つまで

蕨市の資格審査は、新規と更新で周期が違います。
- 新規申請の資格審査は毎年度1回(第3条第1項)
- 更新申請の資格審査は隔年度に1回(第3条第2項)
そして更新申請は、埼玉県電子入札共同システムを利用して市長に申請することとされています(第5条第3項)。新規申請でも、同システムに登録されている場合は同じ方法によります。
その共同受付の日程が、いま動いています。
| 区分 | 受付期間 |
|---|---|
| 新規申請 | 令和8年8月17日(月)〜9月4日(金)23時 |
| 更新申請 | 令和8年9月7日(月)〜11月6日(金)23時 ※建設工事のみの場合は11月13日(金)23時 |
| 資格の有効期間 | 令和9年4月1日〜令和11年3月31日 |
新規は約3週間しかありません。初めて名簿に載ろうとする会社ほど準備に時間がかかるのに、枠は狭い。ここは毎回詰まる場所です。
業種は5つ以内、同じ業種を営業所ごとには取れない
申請にあたって効いてくる制限もあります。資格審査を受けられる業種の数は、主たる営業所と代理人を置く営業所を合算して5以内です(第3条第6項)。
そのうえで、営業所ごとに同じ業種で資格審査を受けることはできません。
さらに、資格の有効期限内は「一度審査を受けた業種を他の業種に変更する」ことも「同じ業種で再度審査を受ける」こともできません(第3条第4項)。
つまりどの5業種を選ぶかは、2年間を左右する選択です。許可業種を機械的に並べるのではなく、実際に受注する工事から逆算して決めてください。
変更は「直ちに」/承継は再審査、90日で抹消

名簿に載ったあとの管理も、要綱に細かく書かれています。
変更があったときは「直ちに」埼玉県電子入札共同システムで市長に届け出るとともに、競争入札参加資格変更届(様式第14号)を提出しなければなりません(第7条第1項)。
「30日以内」のように日数で切っていない点が、この市の特徴です。日数がないから緩い、という意味ではありません。
| 区分 | 主な対象 |
|---|---|
| 変更届(第7条第1項) | 商号又は名称/住所(主たる営業所の所在地を含む)・電話番号・FAX・メールアドレス/法人の代表者/事業主の氏名又は法人代表者の役職名及び氏名/代理人/代理人を置く営業所の所在地等/代理人の役職名及び氏名/許可番号又は許可区分/許可・登録の有無 |
| 届出書(第7条第2項) | 死亡(法人は解散)/営業停止命令を受けたとき/営業の休止・再開・廃止/金融機関に取引を停止されたとき/会社更生法・民事再生法の手続 など |
そして届出を怠った場合の効果も明記されています。市長は、変更の届出を怠ったときや申請内容に虚偽があったときは、その者を名簿から抹消することができます(第9条第2項)。
相続・合併・分割・営業譲渡は「再審査」
ここが承継の実務で最も重要な条文です。
要綱第8条第1項は、相続・合併・分割又は営業譲渡により名簿登録者から営業の一切を継承した者が、その参加資格を承継しようとするときは、競争入札参加資格再審査申請書(様式第16号)に関係書類を添えて再審査の申請をしなければならないと定めています。
県から建設業許可の承継認可を受けても、それだけでは市の名簿は動きません。許可の承継と入札資格の承継は、別々に手当てする必要があるということです。
死亡・解散から90日で名簿から消える
もうひとつ、期限のある規定があります。市長は、名簿に登載された者が死亡(法人においては解散)してから90日を経過したときは、その者を名簿から抹消するものとされています(第9条第1項第1号)。
「抹消することができる」ではなく「抹消するものとする」です。裁量の余地がある書きぶりではありません。
相続による承継を考えるなら、建設業許可の側の「死亡後30日以内」と、入札の側の「90日」という2つの時計を同時に見ることになります。
蕨市の建設業許可に関するよくある質問(FAQ)
Q1. 蕨市の会社が建設業許可を取るとき、どこに申請しますか?
営業所が蕨市内だけなら埼玉県知事許可で、提出先は埼玉県県土整備部 建設管理課 建設業担当(048-830-5176/5177)です。蕨市役所では受け付けていません。
Q2. 郵送で申請できますか?
できません。埼玉県は電子申請を除きすべて持参による受付としており、郵送での受付は行っていません。正本1通・副本1通を用意します。
Q3. 費用と期間はどのくらいですか?
手数料は新規9万円・業種追加各5万円・更新5万円で、不許可でも還付されません。支払は令和6年4月から原則キャッシュレス決済です。標準処理期間は新規・更新とも18日とされています。
Q4. 蕨市の入札に参加するための最低条件は何ですか?
資格審査を受けて名簿に登録されることに加え、その業種について建設業許可を受けていること、経営事項審査を受けていることが要件です。資格審査基準日に総合評定値の通知を受けていない業種は審査自体を受けられません。
Q5. C級でも大きめの工事に呼ばれることはありますか?
あります。要綱の別表では、Bに格付された者を参加させるべき工事にA又はCを参加させることができ、4,000万円を超える工事はAに限るとされています。つまりC級は4,000万円までのB級工事に呼ばれる可能性があります。
Q6. 何業種まで登録できますか?
主たる営業所と代理人を置く営業所を合算して5以内です。営業所ごとに同じ業種を取ることはできず、有効期限内の業種変更や同一業種の再審査もできません。
Q7. 社長が亡くなった場合、蕨市の入札資格はどうなりますか?
相続により営業の一切を継承した方が再審査を申請する必要があります。あわせて、死亡(法人は解散)から90日を経過すると名簿から抹消されます。建設業許可の相続による承継認可は死亡後30日以内なので、実務では許可の期限が先に来ます。
まとめ:小さい市ほど、手続きの型が効く
蕨市の建設業者が押さえるべき点を整理します。
- 建設業許可は県庁(建設管理課)。持参のみ・正副各1通・標準処理期間18日・手数料は新規9万円でキャッシュレス
- 入札は許可+経営事項審査が入口。基準日に総合評定値の通知が必要
- 格付はA・B・Cの3級。5,000万円・3,000万円が境目で、C級も4,000万円までのB級工事に呼ばれ得る
- 指名業者数は設計金額で決まる(200万円以上で4社以上、5,000万円以上で10社以上)
- 令和9・10年度の新規受付は8月17日〜9月4日23時。業種は5つ以内
- 変更は「直ちに」/承継は再審査/死亡・解散から90日で抹消
面積5.11平方キロメートルという条件は、変えようがありません。工事1件あたりの規模も、街の構造が決めています。
そのなかで動かせるのは、どの業種で登録するか、いつ経審を回すか、名簿の情報を最新に保てているか——つまり手続きの側だけです。
当事務所は朝霞市・志木市・新座市を拠点に、埼玉県南部の建設業者を支援しています。荒川を挟んだ県南のエリアは、日常的にお手伝いしている地域です。
新規申請の受付開始まで、もうわずかです。許可の取得から経審、名簿の登録まで、日程を一本の線に並べるところからご相談ください。
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参考にした一次情報
- 蕨市「蕨市建設工事請負等競争入札参加者の資格等に関する要綱」(PDF)
- 蕨市「蕨市建設工事請負競争入札参加者の格付等に関する要綱」令和7年4月1日施行(PDF)
- 蕨市「関連例規等」(蕨市公式ウェブサイト)
- 蕨市「市のプロフィール」面積・人口密度・歴史(蕨市公式ウェブサイト)
- 埼玉県「令和9・10年度建設工事請負等競争入札参加資格審査(定期受付)」受付期間・有効期間(埼玉県公式サイト)
- 埼玉県「建設業許可申請・届出の手引き(令和8年4月施行版)」提出先・受付時間・手数料(埼玉県公式サイト)
- 埼玉県「許認可等の標準処理期間一覧(令和7年7月1日現在)」(PDF)
- 埼玉県「建設業許可申請手数料のキャッシュレス決済」(埼玉県公式サイト)