建設業許可の料金

サービス 弊所報酬(税込) 法定費用(別途)
新規申請(知事・一般) 110,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(知事・特定) 165,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(大臣・一般) 165,000円〜 申請手数料 150,000円
更新申請 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
業種追加 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
決算変更届 44,000円〜 実費のみ
各種変更届 33,000円〜 実費のみ
経審申請 別途お見積もり 審査手数料(規模により変動)

松伏町の建設業許可の申請先は、松伏町役場ではありません。埼玉県庁第2庁舎3階の建設管理課分室です。

そのうえで、町の公共工事に出るには松伏町への入札登録が別に必要になります。この町の規程は、隣の三郷市や吉川市とは条文の作りがかなり違います

新規審査は毎年度、許可を失っても90日は名簿に残り、D級は100万円未満から。近隣市の常識で読むと、取りこぼします。

江戸川、大落古利根川、中川。松伏町は3本の川に囲まれた町です。

行政区域面積は16.20平方キロメートル、東西約4キロメートル・南北約7.5キロメートルと南北に長い形をしています。標高4メートルから6メートルの氾濫平野自然堤防で形成された、ほぼ平坦地です。

東は江戸川を隔てて千葉県野田市、南は吉川市、西は大落古利根川を境に越谷市、北は春日部市。都心から30キロメートル内の首都圏近郊整備地帯に属します。町制施行は昭和44年4月1日、人口は令和8年8月1日現在で27,607人・12,662世帯です。

この記事では、松伏町で建設業を営んでいる、または町の公共工事への参入を考えている事業者に向けて、埼玉県への許可申請と松伏町の入札登録を、条文にもとづいて整理します。

この記事でわかること:

  • 松伏町の建設業者が関わる窓口と役割分担
  • 町の入札に出るための入口条件(許可+経審の総合評定値)
  • 新規は毎年度・更新は隔年度という二本立ての審査サイクル
  • D級100万円未満から始まる発注標準額
  • 許可を失っても90日は名簿に残るという規定の読み方
  • 税の未納が資格審査に与える影響

松伏町の建設業者が関わる3つの窓口

壁に同じ形の無地のメールボックスが3つ等間隔で並ぶ写真。松伏町の建設業者が関わる県・町・県土整備事務所の3つの窓口を表す

営業所が松伏町内だけにあるなら、許可は埼玉県知事許可です。どこに出すのかを整理しておきます。

役所 担当すること 担当しないこと
埼玉県 県土整備部 建設管理課 建設業担当 建設業許可の申請受付・審査(県庁第2庁舎3階の分室) 松伏町の入札参加資格
松伏町(町長) 松伏町の入札参加資格審査・格付・指名 建設業許可そのもの
越谷県土整備事務所 松伏町を含む県東部の道路・河川などの県土整備行政 建設業許可の申請受付

松伏町は、春日部市・草加市・越谷市・八潮市・三郷市・吉川市とともに越谷県土整備事務所の管轄区域に入っています。ただし建設業許可の窓口は県庁の建設管理課です。

手数料は、新規・許可換え新規・般特新規が9万円、業種追加と更新が各5万円。証紙による支払は令和6年3月末で終了しており、令和6年4月からは原則キャッシュレス決済です。

町の入札に出るには「許可+経審」が入口

1本のチェーンに2つの無地の南京錠が並んで掛かる写真。松伏町の入札は建設業許可と経営事項審査の両方が揃って初めて入口を通れることを表す

ここからが町の話です。根拠は松伏町建設工事等競争入札参加者の資格等に関する規程(平成8年5月13日告示第35号)。昭和59年の旧規程を全部改正したものです。

規程第3条第3項は、名簿に登載された者でも、その業種について次に該当するときは競争入札に参加できないとしています。

  • 建設業法第3条第1項の許可を受けていないとき
  • 経営事項審査を受けていないとき

「受けていれば足りる」ではない

さらに注意したいのが第4条第6項です。ここでは資格審査を受けられない業種として、次の2つが挙げられています。

  • 許可を受けていない業種
  • 資格審査基準日において有効な経営事項審査に基づく総合評定値の通知を受けていない業種

経審を申請しただけでは足りません。総合評定値の通知が届いている必要があります。

そして資格審査基準日は、規程第2条第11号アにより、申請時において有効な経営事項審査の審査基準日(複数ある場合は直近のもの)と定義されています。経審のサイクルと申請時期の関係を、先に確認しておく必要があります。

新規は毎年度、更新は隔年度|二本立ての審査サイクル

青空の下、青々と育った水田を地面近くから捉えた写真。新規審査が毎年度・更新審査が隔年度という年ごとのサイクルを表す

ここが松伏町の大きな特徴です。規程第4条は、審査の頻度を申請の種類で分けています。

申請の種類 実施頻度 根拠
新規申請(名簿未登載、または未登載の業種を追加) 毎年度1回以上(経常JVは毎年度1回) 第4条第1項
更新申請(登載済みの業種を継続) 隔年度に1回 第4条第2項

近隣市と比べると差がはっきりします。三郷市は「定期の資格審査は隔年度」、吉川市は「1年おきに資格審査を行う」と単線で定めていますが、松伏町は新規と更新で頻度が分かれています

実務上の意味は大きく、まだ名簿に載っていない事業者には毎年度チャンスがあるということです。「今年は定期審査の年ではないから来年まで待つ」と諦める必要はありません。

受付方法と受付期間は松伏町ホームページに掲載されます(第4条第3項)。審査結果も町ホームページで公表されます(第9条)。

有効期間の数え方も独特

参加資格の有効期間は、第11条が新規と更新で分けて定めています。

  • 新規申請:資格を認定した日から、その直前の更新申請による参加資格の有効期間の末日まで
  • 更新申請:資格審査を実施した年度の翌年度の初日から2年間

つまり新規で入った場合、次の更新サイクルに合流するまでの期間が資格期間になります。年度の途中から入る形になるため、更新の時期を勘違いしないよう注意が必要です。

D級は100万円未満から|町ならではの発注標準額

住宅の外構でブロック塀を積み直す作業服の職人の写真。D級100万円未満から設定された松伏町の発注標準額の規模感を表す

規程第8条第1項は、建設工事の請負についてA級・B級・C級・D級に区分して格付を行うと定めています。

ここも近隣市と違います。吉川市は建築一式工事のみを4級、それ以外を3級としており、三郷市は土木一式と建築一式を4級としています。松伏町は建設工事の請負を一律に4級で格付する建て付けです。

そして別表第1の発注標準額が、町の規模を物語ります。

級の区分 土木一式・建築一式 舗装工事 電気工事 管工事
A級 2,500万円以上 1,500万円以上 1,000万円以上 2,500万円以上
B級 2,500万円未満1,000万円以上 1,500万円未満500万円以上 1,000万円未満500万円以上 2,500万円未満1,000万円以上
C級 1,000万円未満100万円以上 500万円未満100万円以上 500万円未満100万円以上 1,000万円未満100万円以上
D級 100万円未満 100万円未満 100万円未満 100万円未満

「その他の工事」のA級は、その都度町長が定める額とされています。

注目したいのはD級が100万円未満から設定されている点です。隣の吉川市はA級の建築一式が2億円以上ですから、金額の桁がまったく違います。

これは裏を返せば、小規模な事業者でも町の公共工事に入る余地があるということです。まず1件の実績を作りたい会社にとって、町の入札は現実的な入口になり得ます。

なお第15条第2項により、発注に当たり必要があるときは、別表第2の区分に従って隣接する級の業者を参加させることもできます。

許可が切れても90日の猶予がある

夕暮れ、窓に明かりが灯る2階建ての建設会社の事務所を通りから捉えた写真。許可を失っても90日以内なら名簿に残る猶予期間を表す

この記事で最も強調したいのが、規程第14条第3項第1号です。

建設工事の請負にあっては、当該名簿に登載されている業種についての許可を受けていない者となってから新たに許可を受けることなく90日を経過したとき

これに該当したとき、町長はその業種について名簿から抹消するものとされています。

読み替えると、許可を失った瞬間に名簿から消えるのではなく、90日以内に取り直せば名簿に残るという建て付けです。

近隣市との差は大きい

吉川市の規程は、許可または登録の更新を受けなかったときを抹消事由として定めており、90日のような猶予期間を置いていません。

同じ県東の隣接自治体でも、ここまで書きぶりが違います。「隣の市がこうだから」で判断するのが危険な理由が、まさにこの点です。

ただし誤解しないでください。90日の猶予は町の名簿の話であって、建設業許可そのものが90日延びるわけではありません

許可が切れた状態で500万円以上の工事を請け負えば建設業法違反です。あくまで名簿から消えるまでの猶予にすぎません。

死亡・解散も90日

同様に第14条第1項第2号は、死亡(法人においては解散)してから90日を経過したときを抹消事由としています。

相続で事業を継ぐ場合、建設業許可の承継認可は被相続人の死亡後30日以内の申請です。町の名簿の90日と混同しないよう、期限は分けて管理してください。

税の未納があると資格審査を受けられない

事務所の机を挟んで事務職の女性が白紙を指して説明し作業服の男性が聞いている写真。税の未納があると資格審査を受けられないことを表す

松伏町の規程には、近隣市の規程には見当たらない要件があります。第4条第5項第4号です。

ここでは、次の税目に未納の額がある者は資格審査を受けることができないとされています。

区分 対象となる税目
法人 法人税、消費税および地方消費税(町内に本店または代理人を置く営業所がある場合は、町民税・固定資産税・軽自動車税も対象)
個人 所得税、消費税および地方消費税(町内に本店または代理人を置く営業所がある場合は、町民税・固定資産税・軽自動車税・国民健康保険税も対象)

町内に拠点がある事業者ほど、対象税目が広がる構造です。申請直前に納税証明を取ってから慌てるのではなく、決算のタイミングで納付状況を確認しておくのが安全です。

あわせて第4条第5項第3号により、第14条の一定の事由で資格を抹消された者は、抹消の日から2年を経過しないと資格審査を受けられません。

変更・承継は埼玉県電子入札共同システムで

データセンターのサーバーラックが両側に並ぶ通路を一点透視で捉えた写真。埼玉県と市町村が共同運営する埼玉県電子入札共同システムを表す

松伏町の手続きは、埼玉県と市町村が共同で構築・運営する埼玉県電子入札共同システムを通じて行います(規程第2条第12号)。

第12条第1項は、次の事項に変更があったときは直ちに、同システムを利用して町長に届け出るとともに関係書類を提出しなければならないとしています。

  • 商号または名称、住所(建設工事は主たる営業所の所在地を含む)、電話番号など
  • 法人の代表者、事業主または代表者の役職名・氏名
  • 代理人、代理人を置く営業所の所在地など
  • 許可番号または許可区分
  • 許可または登録の有無

許可番号や許可区分の変更が届出事項に入っている点に注目してください。業種追加や般特の切替をしたら、県への手続きだけでなく町への届出も必要になります。

第12条第2項では、死亡(解散)、営業停止命令、営業の休止・再開・廃止、金融機関の取引停止などについても、直ちに書面で届け出るものとされています。

承継は「再審査の申請」という建て付け

参加資格の承継は、第13条第1項が定めています。

相続、合併、分割又は営業譲渡により、資格審査を申請した者から当該営業の一切を継承した者が、その参加資格を承継しようとするときは、関係書類を添えて再審査の申請を行わなければならない。

三郷市が「90日以内に市長に申請」、吉川市が「90日以内に市長に届け出」と期限を明記しているのに対し、松伏町の条文は「再審査の申請」を求めるという書き方です。

期限の定め方が異なるため、承継を予定しているなら、事前に町の契約担当へ手続きと時期を確認しておくのが確実です。県への承継認可(事業譲渡等は事実発生日の30日前までに申請完了)とは別の手続きである点も変わりません。

松伏町の建設業許可に関するよくある質問(FAQ)

Q. 松伏町の建設業者は、どこに建設業許可を申請するのですか?

埼玉県知事許可の場合、提出先は埼玉県県土整備部建設管理課建設業担当です。窓口は埼玉県庁第2庁舎3階の建設管理課分室で、松伏町役場では受け付けていません。

松伏町を管轄するのは越谷県土整備事務所ですが、そこも建設業許可の窓口ではありません。

Q. 松伏町の入札参加資格は毎年申請できますか?

新規申請は毎年度1回以上、更新申請は隔年度に1回と、審査サイクルが分かれています(規程第4条第1項・第2項)。

まだ名簿に載っていない事業者や、名簿にない業種を追加したい事業者には、毎年度チャンスがあります。受付方法と受付期間は町ホームページに掲載されます。

Q. 建設業許可を失うと、松伏町の名簿からはすぐ消えますか?

すぐには消えません。規程第14条第3項第1号は、名簿に登載されている業種についての許可を受けていない者となってから、新たに許可を受けることなく90日を経過したときに、その業種について抹消すると定めています。

ただしこれは名簿の話であり、許可そのものの効力が延びるわけではありません。許可が切れた状態で500万円以上の工事を請け負えば建設業法違反になります。

Q. 松伏町の発注標準額はどれくらいの規模ですか?

別表第1では、土木一式工事と建築一式工事のA級が2,500万円以上、B級が2,500万円未満1,000万円以上、C級が1,000万円未満100万円以上、D級が100万円未満です。

D級が100万円未満から設定されているため、小規模な事業者にも入口が用意されています。

Q. 税金の滞納があると入札参加資格は取れませんか?

取れません。規程第4条第5項第4号は、法人であれば法人税・消費税・地方消費税に未納の額がある者は資格審査を受けることができないと定めています。

町内に本店または代理人を置く営業所がある場合は、町民税・固定資産税・軽自動車税も対象に加わります。個人の場合は所得税等に加え、町内に拠点があれば国民健康保険税も対象です。

Q. 経営事項審査は申請しただけで足りますか?

足りません。規程第4条第6項第2号は、資格審査基準日において有効な経営事項審査に基づく総合評定値の通知を受けていない業種について、資格審査を受けることができないとしています。

通知が届くまでの期間を見込んで、経審のスケジュールを組む必要があります。

Q. 隣の吉川市や三郷市と同じ手続きだと考えてよいですか?

いけません。等級区分、審査の頻度、名簿抹消までの猶予、承継の書きぶり、税の未納要件——いずれも条文が異なります。

近隣であっても規程は独立していますので、登録する自治体ごとに例規を確認してください。

まとめ:松伏町は「小さく入って続ける」設計になっている

松伏町の要点を整理します。

  • 許可の申請先は埼玉県庁第2庁舎3階の建設管理課分室。町役場でも県土整備事務所でもない
  • 町の入札は許可+経審が入口。経審は総合評定値の通知まで必要
  • 新規は毎年度1回以上・更新は隔年度に1回。新規参入には毎年チャンスがある
  • 格付はA〜Dの4級D級は100万円未満から
  • 許可を失っても90日以内に取り直せば名簿に残る(ただし許可の効力とは別)
  • 税の未納があると資格審査を受けられない。町内に拠点があると対象税目が広がる
  • 変更届は直ちに埼玉県電子入札共同システムで。承継は再審査の申請

D級100万円未満という設定は、規模の小さい会社を排除しない設計です。新規審査が毎年度あることと合わせると、この町は小さく入って続けることを想定した作りになっている、と読めます。

逆に言えば、入口が広いぶん、続けるための管理は自社の責任になります。経審の通知時期、納税の状況、許可の更新期限——このあたりを1枚の表にしておくかどうかで、数年後の受注機会が変わります。

松伏町・吉川市・三郷市・越谷市・春日部市など県東部で建設業を営んでいて、新規取得・更新・入札登録を検討されている方は、経審の基準日が決まる前の段階でご相談ください。県への申請と町への登録を1本のスケジュールに落とし込むところからお手伝いします。

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参考にした一次情報

  • 松伏町「松伏町建設工事等競争入札参加者の資格等に関する規程」平成8年5月13日告示第35号(平成23年告示第106号改正)(松伏町例規集
  • 松伏町「松伏町の紹介」(松伏町公式サイト
  • 松伏町「松伏町の人口・世帯数・選挙人名簿登録者数」令和8年8月1日現在(松伏町公式サイト
  • 埼玉県「建設業許可申請・届出の手引き 第7章 許可申請」令和8年4月版(PDF

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