建設業許可の料金

サービス 弊所報酬(税込) 法定費用(別途)
新規申請(知事・一般) 110,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(知事・特定) 165,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(大臣・一般) 165,000円〜 申請手数料 150,000円
更新申請 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
業種追加 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
決算変更届 44,000円〜 実費のみ
各種変更届 33,000円〜 実費のみ
経審申請 別途お見積もり 審査手数料(規模により変動)

最終更新日:2026年4月26日|令和6年改正建設業法(2024年12月施行)対応済み

「行政書士に払う10万〜20万円を浮かせたい」——建設業許可を自分で申請したいという動機は、たいていこの一点から始まります。ただ費用だけを見て踏み切ると、要件判定や書類作成の壁で手が止まりがちです。

先に結論を言えば、建設業許可は要件さえ揃えば本人申請で取得できます。試験ではなく書類審査なので、立証さえできれば誰が出しても結果は変わりません。

分かれ目は「自分でやって得するケース」と「専門家に任せた方が結局は安いケース」がはっきりしている点にあります。法定手数料9万円だけで取るための10ステップと、その見極め方を先に押さえていきます。

この記事でわかること:

  • 自分で申請すべきか判定する5つの基準
  • 法定手数料9万円で完了させる10ステップ手順
  • 自分でやる場合の費用・工数・隠れコスト
  • 行政書士依頼との総コスト比較
  • つまずきやすい3大ポイントと回避策

目次

建設業許可を自分で申請するとはどういうことか

建設業許可を自分で申請するとは、代理人を立てず申請者本人が書類作成から窓口提出・補正対応まで完結させることを指します。建設業法上、申請は本人申請が原則ですので「自分で申請してはいけない」というルールは存在しません。書類さえ整えば自力申請は現実的な選択肢です。

「自分で申請」と「行政書士に依頼」の違い

節約できる金額と引き換えに発生する「工数」「責任」「やり直しリスク」を整理します。

項目 自分で申請 行政書士に依頼
金銭コスト(知事許可・新規) 法定手数料9万円のみ 9万円+報酬10万〜20万円(目安)
所要工数 40〜80時間(要件確認〜許可取得) 5〜10時間(資料提供・打ち合わせ)
要件判定の責任 自社で判断 専門家が事前診断
補正・差戻しリスク 初回申請者は中〜高 低(過去事例の蓄積あり)
取得までの目安期間 2〜5か月(書類準備込み) 1.5〜4か月

金銭面では自力申請が有利ですが、40時間超の工数とやり直しリスクを背負える体制かが判断の分かれ目です。

自分で申請に向くケース/向かないケースを判定する5つの基準

節約効果と難易度を天秤にかけるとき、以下の5つの基準で自社が「向くケース」か「向かないケース」かを客観的に診断してください。

基準1:許可要件が明確に揃っているか

経営業務の管理責任者・営業所技術者等(旧:専任技術者)・財産的基礎・誠実性・欠格要件の5要件すべてを客観的な書面で立証できるかが第一の基準です。

  • 向くケース:経営経験5年・国家資格者がいる・自己資本500万円以上が決算書で確認できる
  • 向かないケース:役員経験を書面で立証できない/実務経験10年での証明が必要/過去に行政処分歴がある

基準2:書類作成・行政手続きの経験があるか

新規申請は20種類以上の様式と添付資料を要します。決算申告・社会保険手続き・補助金申請などを自社で行っている事業者であれば、自力申請のハードルは下がります。

基準3:申請までに2〜3か月の工数を確保できるか

初回申請者の場合、要件確認から書類作成・補正対応まで合計40〜80時間が一般的で、経営者の人件費換算で10万〜20万円相当に達することもあります。繁忙期と重ねないのが鉄則です。

基準4:許可取得の期限に余裕があるか

元請から「3か月以内に許可を」と求められているなど期限が逼迫している場合は自力申請はリスク。期限まで4か月以上の余裕があれば現実的です。

基準5:申請区分がシンプルか

シンプルな申請区分は自力申請の難易度が低く、複雑な区分は専門家依頼の費用対効果が高くなります。

申請区分 自力申請の難易度 推奨
知事許可・一般・1業種・新規 ★★☆☆☆(標準) 自力申請に向く
知事許可・一般・複数業種同時申請 ★★★☆☆(やや難) 条件次第で自力可
大臣許可・特定建設業 ★★★★★(高難度) 行政書士依頼を推奨
営業所技術者等を実務経験10年で立証 ★★★★☆(難) 条件次第で行政書士推奨

5つの基準で3つ以上「向くケース」に該当すれば、自力申請を本格検討する価値があります。判定に迷う場合は建設業許可の難易度評価もご覧ください。

建設業許可を自分で申請する10ステップの完全手順

知事許可・一般建設業・1業種の新規申請を想定した10ステップを、所要工数と「つまずきポイント」つきで解説します。

ステップ1:要件の自己診断(所要3〜5時間)

5つの許可要件を満たせるかを自己診断します。特に重要なのは次の2点です。

  • 経営業務の管理責任者:建設業に関し5年以上の役員経験等を登記簿謄本・確定申告書・工事契約書で立証可能か
  • 営業所技術者等(旧:専任技術者):該当業種の国家資格者または実務経験10年以上の常勤者がいるか

つまずきポイント:経営経験は「許可業種以外の建設業」でもカウント可、営業所技術者等は1億円未満(令和6年12月改正)の現場の主任技術者を兼ねられるなど、最新制度を見落とすと判定を誤ります。要件詳細は建設業許可の5つの要件をご参照ください。

ステップ2:申請の手引きと様式を入手(所要1時間)

都道府県ごとに「建設業許可申請の手引き」と申請様式が公開されています。申請先(主たる営業所の所在地)の手引きを必ず使ってください。書類の綴じ方・副本の部数・提出方法(窓口or電子)に地域差があります。

ステップ3:必要書類の収集(所要10〜20時間)

書類 取得先・注意点
登記事項証明書(履歴事項全部証明書) 法務局/発行3か月以内
身分証明書(成年被後見人等でない証明) 本籍地の市区町村/役員全員分・3か月以内
登記されていないことの証明書 東京法務局(郵送可)/役員全員分・3か月以内
納税証明書(法人税または所得税) 税務署/直近期分
定款の写し 自社保管/事業目的に該当業種の記載必須
財務諸表(直前期) 自社・税理士/建設業会計に組み替えが必要
資格証明書または実務経験証明書 本人保管/前職に依頼/実務経験は工事契約書等で裏付け

つまずきポイント:役員全員分の身分証明書を本籍地から取り寄せるのに2週間かかる、前職に実務経験証明書を依頼して断られる、というケースが頻発します。収集を早めに動かすのが工程短縮の最大のコツです。

ステップ4:財務諸表の建設業会計への組み替え(所要5〜10時間)

税務財務諸表はそのまま使えません。建設業法施行規則の様式に組み替え、完成工事高・未成工事支出金・完成工事原価など建設業特有の勘定科目に振り分けます。会計ソフトの建設業向けテンプレートや手引き記載例を活用すれば独力でも対応可能です。

ステップ5:申請書一式の作成(所要15〜25時間)

様式第一号・別表・常勤役員等の証明書・営業所技術者等証明書・健康保険等の加入状況など、20種類以上の様式を作成します。

つまずきポイント:同じ情報を複数様式に書くため表記ゆれ(住所・フリガナ・日付形式)が補正対象になりがちです。Excel上で氏名・住所・日付をマスター管理すると不備を減らせます。

ステップ6:事前相談(窓口)の活用(所要2〜3時間)

多くの都道府県で本申請前の事前相談を予約制で受け付けています。書類ドラフトを持参すれば審査官が記載漏れ・添付不足を指摘してくれます。無料かつ最も確実な不備チェック方法ですので必ず活用してください。

ステップ7:申請書の提出と手数料納付(所要1〜2時間)

知事許可・新規申請の法定手数料は9万円。納付方法は収入証紙・現金・電子納付のいずれかが都道府県ごとに指定されます。大臣許可は登録免許税15万円・収入印紙で納付。手数料総覧は建設業許可の費用もご参照ください。

ステップ8:審査・補正対応(所要0〜10時間)

提出後の標準処理期間は知事許可で30日前後、大臣許可で約120日が目安です。不備があれば補正指示が入り審査期間がさらに延びます。典型例は実務経験証明書の裏付け不足・健康保険加入状況の不整合・財務諸表の組み替え誤りで、よくある不承認事由は建設業許可が下りない理由で解説しています。

ステップ9:許可通知書の受領(所要0時間)

審査通過後、許可通知書が郵送されます。許可番号・許可年月日・有効期間5年が記載され再発行されないため厳重に保管してください。許可票(標識)の掲示義務もこの時点から発生します。

ステップ10:許可後の届出義務の確認(所要2時間)

許可取得はゴールではなく、毎事業年度終了後4か月以内の決算変更届、役員・営業所等の変更時の変更届、5年ごとの更新申請が継続的に必要です。制度概要は建設業許可の取り方もご覧ください。

自分でやる場合の費用と「隠れコスト」を可視化する

建設業許可を自分でやる費用は、表面コストと隠れコストの両方を見ないと判断を誤ります。実際の試算例を示します。

表面コストの実額内訳

費目 金額の目安
法定手数料(知事許可・新規/全国一律) 9万円
登記事項証明書(法務局) 600円/通×2〜3通
身分証明書・登記されていないことの証明書 300〜400円/通×役員人数分
納税証明書(税務署) 400円/通
住民票(市区町村) 300円/通×役員人数分
交通費・郵送費 5,000〜10,000円
合計(表面コスト) 約9.3万〜9.7万円

隠れコスト:時間と機会損失

本当のコストは時間です。経営者の時間単価3,000〜5,000円とすると、40〜80時間の作業は12万〜40万円相当の人件費に換算され、補正・差戻し時の再作業(10〜20時間)も見込む必要があります。

行政書士依頼との総コスト比較

表面コストと時間換算コストを合算すると、自力申請の総コスト目安は約25万〜42万円相当、行政書士依頼は約21万〜33万円時間単価が高い場合や繁忙期は、依頼したほうがトータルで安いこともあります。逆に時間に余裕があり書類仕事に慣れた事業者なら、自力で10万円以上の節約が可能です。費用構造の詳細は行政書士費用を節約する方法もご参照ください。

「行政書士に頼まない」場合に注意すべき3つの落とし穴

建設業許可で行政書士に頼まない選択をする際、特に注意すべき落とし穴は次の3つです。

落とし穴1:要件判定の誤りで申請後に発覚する

最多の失敗は、経営業務の管理責任者や営業所技術者等の経験を「立証可能」と思っていたが書面では足りなかったケースです。前職の協力が得られない、保管書類が破棄されているなどの理由で詰むパターンが少なくありません。事前相談の活用と社内資料の徹底棚卸しで回避できます。

落とし穴2:建設業会計の組み替えで補正を受ける

税務財務諸表をそのまま提出して補正を受ける、科目振替を誤って財産的基礎要件を満たせなくなるケースも頻発します。顧問税理士に「建設業会計への組み替え」を相談するか、各都道府県の記載例を参照して慎重に作成してください。

落とし穴3:許可後の届出を失念する

許可後の毎年の決算変更届を提出しないと5年後の更新が受理されません。許可取得時に5年分の届出スケジュールを社内カレンダーに登録しておきましょう。

「建設業許可は難しい」と感じたときの3つの選択肢

建設業許可は難しい」と感じたとき、選択肢は二者択一ではありません。コストを抑えながら難所だけ専門家に頼る道があります。

  • フル自力申請:すべて自分で完結(法定手数料9万円のみ)
  • スポット相談:要件判定や難所だけ行政書士に有料相談(1回5,000〜30,000円・事務所により差)
  • 書類チェックのみ依頼:自作書類を提出前に行政書士がレビュー(3万〜8万円が目安)

要件判定だけ、財務諸表の組み替えだけ、といったハイブリッド運用で節約効果と安心感を両立できます。

よくある質問(FAQ)

Q. 建設業許可は本当に自分で申請できますか?

はい、申請は本人申請が原則ですので自分で取得することは可能です。要件を書面で立証できること、40〜80時間の工数を確保できることが前提。知事許可・一般・1業種の新規申請なら初回申請者でも自力取得事例は多数あります。

Q. 自分で申請して建設業許可が下りなかったらどうなりますか?

不承認の場合、原則として申請手数料9万円は返還されません。ただし補正対応中なら取り下げて再申請する道もあり、書類不備や要件立証不足を是正すれば許可取得は可能です。

Q. 建設業許可を自分でやる費用は最低いくらですか?

知事許可・一般・新規の場合、法定手数料9万円+証明書取得・郵送費等で約9.3万〜9.7万円が表面的な最低コスト。作業時間を時給換算した隠れコストを加算すると、実質総コストは20万〜40万円相当となることもあります。

Q. 行政書士に頼まないと損するケースはどんなときですか?

大臣許可・特定建設業、実務経験10年立証が必要なケース、期限が3か月以内、経営者が繁忙期、の場合は依頼したほうが総コストで下がることが多いです。時間単価とリスクで判断してください。

Q. 建設業許可申請の手順はどこから始めればよいですか?

最初に5つの許可要件の自己診断を行います。経営業務の管理責任者と営業所技術者等を書面で立証できるか確認したのち、都道府県の手引きをダウンロードして書類収集に進むのが効率的です。

Q. 自力申請でも建設業許可の更新は自分でできますか?

更新申請は新規より書類点数が少なく自力対応の難易度はさらに下がります。ただし毎年の決算変更届を提出していることが前提で、届出が滞ると更新を受け付けてもらえません。

まとめ:建設業許可は「自分で申請」も十分に現実的な選択肢

建設業許可は自分で申請して取得することが可能で、条件次第では10万円以上の費用節約も実現できます。本記事の要点を整理します。

  • 許可は要件審査ゆえ、書類で立証できれば誰が申請しても結果は同じ
  • 自力申請に向くのは知事許可・一般・1業種・新規・要件が明確な事業者
  • 大臣許可・特定建設業・実務経験10年立証・期限逼迫のケースは行政書士依頼を推奨
  • 表面コスト法定手数料9万円に加え、40〜80時間の隠れコストも織り込む
  • 中間策としてスポット相談・書類チェックのみ依頼のハイブリッドが有効
  • 許可後の決算変更届・更新申請まで自力運用する体制を最初から設計する

判断のカギは「時間単価×書類仕事の習熟度×期限の余裕」の3軸。5つの基準と10ステップを活用すれば、最もコスト効率の良い取得ルートが見えてきます。

「要件を満たせるか自信がない」「書類は自分で整えたので最終チェックだけ頼みたい」——こうした一部だけのご依頼も歓迎しています。初回相談は無料ですので、まずは気軽に声をかけてください。

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