建設業許可の料金

サービス 弊所報酬(税込) 法定費用(別途)
新規申請(知事・一般) 110,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(知事・特定) 165,000円〜 申請手数料 90,000円
新規申請(大臣・一般) 165,000円〜 申請手数料 150,000円
更新申請 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
業種追加 55,000円〜 申請手数料 50,000円(知事)
決算変更届 44,000円〜 実費のみ
各種変更届 33,000円〜 実費のみ
経審申請 別途お見積もり 審査手数料(規模により変動)

最終更新日:2026年4月12日|令和6年改正建設業法(2024年12月施行)対応済み

「建設業許可を取りたいけれど、要件が複雑で難しそう」——建設業許可の取得を検討している事業者の方から、このようなご相談をよくいただきます。当事務所では年間100件以上の建設業許可に関するご相談を受けていますが、「要件がよくわからない」「自分の会社で取れるのか不安」というお声が最も多いのが実情です。

結論から言えば、建設業許可の取得に必要な要件は5つです。一見すると難しく感じるかもしれませんが、一つひとつの条件を整理すれば、決してハードルが高すぎるものではありません。実際に当事務所で対応した申請のうち、事前相談の段階で「要件を満たせない」と思っていた事業者の約6割が、要件の整理と適切な書類準備によって許可を取得できています。

この記事では、建設業許可の要件について、5つの条件それぞれを具体例と実務事例つきでわかりやすく解説します。「建設業許可は難しい」と感じている方にこそ読んでいただきたい内容です。令和6年(2024年)12月施行の改正建設業法にも対応しています。

この記事でわかること:

  • 建設業許可の取得に必要な5つの要件の詳細
  • 各要件の具体的な判断基準と確認方法
  • 建設業許可の難易度と取得が難しいと言われる理由
  • 一般建設業と特定建設業の要件の違い
  • 建設業許可の取得手続きの流れ

建設業許可が必要なケースとは

建設業許可の要件を確認する前に、そもそもどのような場合に建設業許可が必要になるのかを押さえておきましょう。

建設業法では、以下の金額を超える工事を請け負う場合に建設業許可が必要と定められています(建設業法第3条第1項)。

工事の種類 許可が必要な金額基準
建築一式工事 請負代金が1,500万円以上(税込)または延べ面積150㎡以上の木造住宅工事
建築一式工事以外 請負代金が500万円以上(税込)

上記の金額を超えない工事は「軽微な建設工事」に該当し、許可なしでも施工が可能です。しかし、事業拡大や元請からの要請で500万円以上の工事を受注する必要がある場合は、建設業許可の取得が不可欠となります。

建設業許可の取得に必要な5つの要件

建設業許可を取得するための要件は、以下の5つです。すべての要件を同時に満たしている必要があります。

番号 要件 概要
1 経営業務の管理責任者がいること 建設業の経営経験がある常勤の役員等が必要
2 営業所技術者等がいること 許可業種に対応する資格・実務経験を持つ常勤技術者が必要
3 誠実性があること 請負契約について不正・不誠実な行為をするおそれがないこと
4 財産的基礎があること 一定の財産的基礎または金銭的信用を有していること
5 欠格要件に該当しないこと 法律で定められた欠格事由に該当していないこと

以下、各要件を詳しく解説します。

要件1:経営業務の管理責任者がいること

1つ目の要件は、経営業務の管理責任者(経管)が常勤で在籍していることです。この要件は、建設業の経営を適切に行える人材がいるかどうかを確認するものです。

具体的には、法人の場合は常勤の役員のうち1人が、個人事業主の場合は事業主本人または支配人が、以下のいずれかに該当する必要があります。

パターン 必要な経験
パターンA 建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者としての経験
パターンB 建設業に関し5年以上の経営業務の管理責任者に準ずる地位(執行役員等)での経験
パターンC 建設業に関し6年以上の経営業務の管理責任者に準ずる地位(経営業務を補佐した経験)

この要件は多くの事業者にとって最大のハードルと感じるポイントです。たとえば、長年現場で働いてきた職人の方が独立する場合、技術力は十分でも「経営業務の管理責任者としての経験」がなく、この要件で躓くケースがあります。

ただし、2020年の法改正により要件が緩和され、建設業以外の業種での経営経験も一定の条件のもとで認められるようになりました(国土交通省:建設業法の改正について)。具体的には、建設業の役員経験2年以上+建設業を含む役員経験5年以上の組み合わせで要件を満たすことも可能です。

【実務事例】内装仕上工事業で独立を目指すAさん(40代)のケースでは、現場経験は15年以上あるものの、経営者としての経験がないため「経管の要件を満たせない」と考えていました。しかし、以前勤務していた会社で取締役として3年間の経営経験があったことを確認。さらに別の建設会社での役員経験2年と合わせて要件を充足し、無事に許可を取得できました。このように、過去の経歴を丁寧に洗い出すことで要件をクリアできるケースは少なくありません。

要件2:営業所技術者等(旧:専任技術者)がいること

2つ目の要件は、許可を受ける業種ごとに営業所技術者等が営業所に常勤していることです。

※令和6年(2024年)12月13日施行の改正建設業法により、「専任技術者」は「営業所技術者等」に名称変更されました。

営業所技術者等になるためには、以下のいずれかを満たす必要があります。

区分 一般建設業 特定建設業
国家資格 許可業種に対応する資格(例:1級・2級建築士、1級・2級土木施工管理技士など) 1級の国家資格(例:1級建築士、1級土木施工管理技士、1級建築施工管理技士など)
実務経験 許可を受けようとする業種で10年以上の実務経験(指定学科卒業者は3〜5年に短縮) 一般建設業の要件+元請として4,500万円以上の工事の指導監督的実務経験2年以上

この要件のポイントは、「常勤」であることです。他社との兼務や、通勤が不可能な遠方に居住している場合は認められません。また、経営業務の管理責任者と営業所技術者等は、要件を満たしていれば1人で兼任することが可能です。

【実務事例】とび・土工工事業の許可を取得したいBさん(個人事業主・50代)は、国家資格を持っておらず「10年分の実務経験を証明できるか不安」とのことでした。当事務所で過去の請求書・注文書・確定申告書を年度ごとに整理したところ、10年以上の継続的な実務を証明でき、営業所技術者等の要件を満たすことができました。なお、当事務所の実績では実務経験証明の書類準備に平均2〜3週間を要しています。早めの着手が重要です。

要件3:誠実性があること

3つ目の要件は、法人・その役員等・個人事業主・支配人・支店長等が、請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかでないことです。

「不正な行為」とは、請負契約の締結や履行に際して詐欺・脅迫・横領等の法律に違反する行為を指します。「不誠実な行為」とは、工事内容・工期等について請負契約に違反する行為を指します。

具体的には、過去に建築士法・宅地建物取引業法等で免許取消処分を受け、その後5年を経過していない場合などが「不誠実」と判断されます。通常の事業活動を行っている事業者であれば、この要件で問題になることはほとんどありません。

要件4:財産的基礎があること

4つ目の要件は、一定の財産的基礎または金銭的信用を有していることです。この要件は、一般建設業と特定建設業で大きく基準が異なります。

許可区分 財産的基礎の要件
一般建設業 以下のいずれかを満たすこと
①自己資本が500万円以上
500万円以上の資金調達能力があること(金融機関の残高証明書等)
③直前5年間に許可を受けて継続して営業した実績があること
特定建設業 以下のすべてを満たすこと
①欠損の額が資本金の20%を超えていないこと
②流動比率が75%以上であること
③資本金が2,000万円以上であること
④自己資本が4,000万円以上であること

一般建設業の場合、500万円の自己資本または残高証明書があれば要件を満たせるため、比較的クリアしやすい要件です。個人事業主で預金が500万円に満たない場合でも、金融機関からの融資証明や残高証明の取得タイミングを工夫することで対応できるケースもあります。

一方、特定建設業の財産的基礎は4つの基準すべてを満たす必要があり、決算内容が直接影響するため、日頃からの財務管理が重要です。

【実務事例】塗装工事業の許可を申請したCさん(個人事業主・30代)は、独立して間もなく自己資本が500万円に達していませんでした。しかし、事業資金として金融機関に預けていた定期預金の残高証明書(520万円)を取得することで、資金調達能力の要件をクリア。申請から約40日で知事許可を取得しました。

要件5:欠格要件に該当しないこと

5つ目の要件は、申請者(法人の場合は役員等、個人の場合は事業主本人・支配人)が建設業法第8条に定められた欠格事由に該当しないことです。

主な欠格事由は以下のとおりです。

  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 建設業許可を取り消されてから5年を経過しない者
  • 禁錮以上の刑に処せられ、その刑の執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 建設業法・建築基準法・労働基準法等の特定の法律に違反して罰金刑に処せられ、5年を経過しない者
  • 暴力団員または暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 暴力団員等がその事業活動を支配する者

欠格要件は申請時に誓約書を提出して確認されます。虚偽の申請を行った場合は許可の取消しや罰則の対象となるため、正確に申告してください。

建設業許可の難易度は?取得が難しいと言われる理由

建設業許可は難しい」と言われることがありますが、実際の難易度はどの程度なのでしょうか。許可の取得が難しいと感じる主な理由を整理します。

難しいと感じるポイント1:人的要件のクリア

最も多くの事業者が苦労するのが、経営業務の管理責任者と営業所技術者等の人的要件です。特に個人事業主として独立したばかりの方は、経営経験の年数が足りないケースが多く見られます。

ただし、建設業許可が取れないケースについては建設業許可が取れない・不許可になるケースで詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

難しいと感じるポイント2:書類の量と複雑さ

建設業許可の申請には、20種類以上の書類が必要になる場合があります。様式第一号から始まる申請書類に加え、登記事項証明書・身分証明書・納税証明書などの公的書類、さらに工事経歴や技術者の資格を証明する書類など、収集・作成にかなりの手間がかかります。

難しいと感じるポイント3:要件の証明方法がわかりにくい

要件を満たしていても、それを書類で証明する方法が複雑です。たとえば、実務経験10年を証明するには過去の契約書・注文書・請求書等を期間分そろえる必要があり、古い書類が残っていないと証明に苦労します。

実際の難易度:要件さえ満たせば取得は十分可能

建設業許可の取得は、確かに手続きが複雑ではあります。しかし、5つの要件をきちんと満たしていれば、許可は取得できます。「難しい」のは要件そのものよりも、書類の準備と証明の手間にあると言えるでしょう。

書類作成に不安がある場合は、建設業許可を専門とする行政書士に相談することで、スムーズに手続きを進められます。

なお、国土交通省の建設業許可業者数調査(令和6年3月末時点)によると、全国の建設業許可業者数は約47万5,000業者です。毎年多くの事業者が新規に許可を取得しており、要件さえ整えば取得は十分に現実的です。

建設業許可の取得手続きの流れ

5つの要件を確認したら、実際の建設業許可の取得手続きに進みます。以下の流れで申請を行います。

ステップ 内容 期間の目安
1. 要件の確認 5つの要件を満たしているか事前に確認 1〜2週間
2. 書類の収集・作成 申請書類の作成、公的書類の取得、証明書類の準備 2〜4週間
3. 申請書の提出 許可行政庁(都道府県または地方整備局)の窓口に提出 1日
4. 審査 行政庁による書類審査・要件確認 知事許可:約30〜45日
大臣許可:約90〜120日
5. 許可通知 許可通知書の受領、許可番号の付与

申請から許可取得までのトータルの目安は、知事許可で約2〜3ヶ月、大臣許可で約4〜6ヶ月です。書類の不備があると補正を求められ、さらに時間がかかるため、事前の準備が重要です。

なお、申請手数料は知事許可が9万円、大臣許可が15万円です(新規申請の場合。建設業法第3条に基づく)。建設業許可制度の最新情報は国土交通省の建設業許可制度ページでも確認できます。

当事務所での実績では、新規申請の書類不備で最も多いのは「実務経験の証明書類の不足」で、全体の約3割を占めます。次いで「経営業務管理責任者の経験年数の裏付け資料の不備」が約2割です。事前に行政庁の手引きを確認し、必要書類を漏れなく準備することが重要です。

建設業許可の取得後に必要な手続き

建設業許可を取得した後も、許可を維持するために継続的な届出義務があります。取得前に知っておくと安心です。

手続き 時期 概要
決算変更届(事業年度終了届) 毎事業年度終了後4ヶ月以内 決算報告書・工事経歴書等を行政庁に届出
許可の更新 有効期間満了日の30日前まで 5年ごとの更新手続き。更新手数料5万円
各種変更届 変更後14日〜30日以内 役員・技術者・営業所等の変更時に届出

特に決算変更届の提出は毎年必須であり、提出を怠ると許可の更新時に受理されないなどの問題が生じます。詳しくは決算変更届を忘れた場合の対処法をご確認ください。

建設業許可の要件に関するよくある質問

Q1. 個人事業主でも建設業許可は取得できますか?

はい、個人事業主でも建設業許可を取得できます。法人・個人を問わず、5つの要件を満たしていれば許可は取得可能です。ただし、個人事業主の場合は事業主本人が経営業務の管理責任者と営業所技術者等を兼任するケースが多く、本人の経験と資格が要件充足のカギになります。

Q2. 自己資本500万円がなくても許可は取れますか?

一般建設業の財産的基礎要件は、自己資本500万円以上のほか、500万円以上の資金調達能力でも満たせます。具体的には、金融機関の残高証明書(申請時点で500万円以上の残高があること)を提出する方法があります。預金残高が一時的にでも500万円以上あれば対応可能です。

Q3. 実務経験10年の証明が難しいのですが、他の方法はありますか?

営業所技術者等の要件は、実務経験のほか国家資格の取得でも満たせます。たとえば2級土木施工管理技士や2級建築施工管理技士などの資格があれば、実務経験の年数に関係なく要件をクリアできます。また、指定学科を卒業している場合は、実務経験が大学卒で3年、高校卒で5年に短縮されます。

Q4. 許可を受けたい業種と経営経験の業種は同じでなければなりませんか?

いいえ、経営業務の管理責任者の経験は業種を問いません。2020年の法改正により、建設業の種類に関わらず5年以上の経営経験があれば、どの業種の許可でも経管の要件を満たすことができます。以前は許可業種と同じ業種での経験が求められていましたが、現在は大幅に緩和されています。

Q5. 建設業許可の取得を行政書士に依頼すると費用はいくらかかりますか?

行政書士への報酬は事務所によって異なりますが、新規申請の場合で10万〜20万円程度が一般的な相場です。これに加えて法定手数料(知事許可9万円、大臣許可15万円)と証明書取得費用がかかります。自分で申請する場合と比較するとコストは増えますが、書類の不備による差し戻しのリスクを軽減できるメリットがあります。

まとめ:建設業許可の要件は一つずつ確認すれば怖くない

建設業許可の取得は、5つの要件を整理して一つずつ確認していけば、決して手が届かないものではありません。最後に要点を整理します。

  • 5つの要件:経営業務管理責任者・営業所技術者等・誠実性・財産的基礎・欠格要件
  • 最大のハードルは人的要件(経管と営業所技術者等)の確保
  • 一般建設業の財産的基礎は500万円の残高証明でもクリア可能
  • 建設業許可の難易度が高いと感じるのは、主に書類準備と証明の手間が原因
  • 申請手数料は知事許可9万円、大臣許可15万円
  • 取得後も決算変更届の毎年提出5年ごとの更新が必要

「自分の会社が要件を満たしているかわからない」「書類の準備が不安」という方は、建設業許可を専門とする行政書士に早めにご相談ください。当事務所では建設業許可の取得について、無料相談を承っております。お気軽にお問い合わせページからご連絡ください。

この記事を監修した人

建設業許可センター事務所|行政書士
建設業許可を専門とする行政書士事務所です。新規申請・更新・業種追加・決算変更届など、建設業許可に関するあらゆる手続きをサポートしています。年間相談件数100件以上、建設業許可の新規取得支援実績多数。建設業法改正にも迅速に対応し、最新の制度情報に基づいたアドバイスを提供しています。
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