最終更新日:2026年5月21日|建設技能者の能力評価制度/労務費見積尊重宣言(2024年運用開始)/令和6年改正建設業法(2024年12月13日施行)/経営事項審査改正(2023年8月14日施行)対応済み

「CCUSの技能者登録は終わったが、レベル1〜4を社内の給料にどう反映すればよいかわからない」「労務費見積尊重宣言で『適正な労務費』と言われても、自社の基準が無い」「若手職人がレベル2を取った瞬間に同業他社に引き抜かれた」——これらは、当事務所(埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町エリアで建設業許可・CCUS関連を扱う行政書士事務所)に2024年以降、急増している相談内容です。

CCUS(建設キャリアアップシステム)のレベル別賃金とは、CCUSの能力評価制度で付与されるレベル1(初級)〜レベル4(登録基幹技能者相当)の4段階に対応する形で、社内の基本給・諸手当・賞与の水準を設計する仕組みを指します。CCUSの本当の経営的価値は、登録や経審加点だけでなく、「レベルが上がる=給料が上がる」という客観的なキャリアパスを社内制度として組み込み、若手定着・処遇改善・元請取引上の信用構築をワンセットで進めることにあります。

ただし、現場で見ている限り、CCUSのレベル判定までは進んでも、賃金テーブルとして仕組み化できている中小建設業者は1割にも届かないというのが正直な評価です。理由は明確で、(1)原資確保の設計が同時に行われていない、(2)就業規則・賃金規程への落とし込みで社労士連携が止まっている、(3)社内のExcel管理が属人化していて改定運用が回らない、の3点に集約されます。本記事では、CCUSレベル別賃金テーブルの設計手順、3類型の賃金体系、就業規則への組み込み、経審・労務費見積尊重宣言・補助金を活用した原資確保、行政書士と社労士の役割分担までを、行政書士視点の正直な評価で整理します。CCUSの基礎はCCUS(建設キャリアアップシステム)とは?、技能者登録はCCUS技能者登録ガイド、レベル判定はCCUS技能者レベル判定ガイド、経審加点はCCUS経審加点ガイドもあわせてご参照ください。

この記事でわかること:

  • CCUSレベル別賃金テーブルが「事実上の標準装備」になった2026年時点の背景
  • レベル1〜4に対応する基準額・年収レンジの目安(地域・職種で変動する旨を明示)
  • 賃金テーブル設計の3類型(基本給連動型・手当加算型・ハイブリッド型)の選び方
  • 就業規則・賃金規程への落とし込み手順と社労士連携の必要性
  • 経審加点・労務費見積尊重宣言・補助金で原資を確保する4本柱
  • 埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町エリアの地域賃金相場の傾向
  • 行政書士と社労士の業務範囲の正確な切り分け(独占業務違反を避けるため)

目次

なぜ今「CCUSレベル別賃金テーブル」なのか — 2026年の経営環境

2020年代前半までは、CCUSは「登録すれば経審が加点される制度」程度の認識でも、ある程度は通用しました。しかし2024年〜2026年にかけて、建設業を取り巻く制度環境は連鎖的に変化しており、レベル別賃金テーブルを持っていない事業者は複数の場面で構造的に不利になります。具体的な変化点を整理します。

変化1:労務費見積尊重宣言の運用本格化(2024年〜)

国土交通省は2024年から「労務費見積尊重宣言」の運用を本格化させ、元請に対して下請の見積に含まれる労務費を不当に値引きしないよう求めています。ここで参照される「標準的な労務費」は、CCUSのレベル別賃金水準を一つの基準とする方向で整備が進んでいます。つまり、自社の技能者がCCUSでどのレベルにあるかが、元請への単価交渉の客観的な根拠になりつつあります。

変化2:令和6年改正建設業法の施行(2024年12月13日)

令和6年改正建設業法では、適正な労務費の確保が法的に強調され、特定建設業者の下請への支払義務、見積義務、不当な低価格契約の禁止が強化されました。CCUSレベル別賃金は、この「適正な労務費」の社内的な裏付け資料として機能します。

変化3:経審W評価の拡充(2023年8月〜)

経営事項審査の社会性等評価(W点)では、CCUS事業者登録・技能者登録率・レベル判定取得率・現場でのカード読み取り(就業履歴蓄積率)の4軸が評価対象となり、CCUS関連だけで最大15点規模の加点が狙えます。この加点を取りに行く過程で、レベル判定取得率を上げる必要があり、そのインセンティブとしてレベル別賃金テーブルが機能します。

変化4:特定技能・育成就労外国人受入要件との連動

2027年以降本格運用が見込まれる育成就労制度では、外国人技能者のキャリア形成に客観的な指標としてCCUSレベルが活用される見込みです。レベル別賃金テーブルを整備していない事業者は、外国人技能者の受入・定着のいずれでも信用構築に苦しむことになります。詳細は育成就労×CCUSガイド、外国人技能者のCCUS登録は外国人技能者CCUS登録ガイドもご参照ください。

正直な評価:「やるべき」ではなく「やらないと残れない」

行政書士として地場の中小建設業者を多く見てきた率直な評価を申し上げると、CCUSレベル別賃金テーブルは「経営者のモチベーション次第」では無く、「仕組みとして整えないと採用市場・取引市場の双方から退出させられる」段階に入っていると判断しています。建設業界はITやデータドリブン経営との接続が他産業に比べ10年以上遅れていますが、その遅れがそのまま「制度未対応の遅れ」になっているのが2026年時点の現実です。AI・自動化で代替されない領域として「現場で動く技能者の処遇設計」は今後も残る専門知識領域であり、ここを早期に仕組み化した事業者が地域内で生き残ります。

CCUSレベル1〜4と賃金水準の目安

賃金テーブルを設計する前提として、CCUSのレベル1〜4が何を意味し、どの程度の年収レンジが「標準的な参照値」とされているかを押さえます。下記の金額はあくまで目安例であり、地域・職種・職務範囲・会社規模で大きく変動します。自社の実態に当てはめる場合は、必ず地域相場と社内既存社員の実態給与を突合させてください。

レベル 位置づけ 年収レンジ目安(例) 月額基本給目安(例) 主な要件(職種により異なる)
レベル1 初級技能者(見習い) 約350万〜450万円 22万〜28万円 CCUS技能者登録完了時に自動付与
レベル2 中堅技能者(一人前) 約400万〜550万円 25万〜34万円 所定の経験年数+資格(職種別基準)
レベル3 職長として現場をまとめられる技能者 約500万〜700万円 31万〜43万円 職長経験年数+上位資格
レベル4 高度なマネジメント能力(登録基幹技能者相当) 約600万〜850万円 37万〜52万円 登録基幹技能者講習修了・マネジメント要件

※上記の年収・月額はあくまで「2026年5月時点で行政書士として相談実務上見聞きする全国的な目安例」であり、国交省の確定数値ではありません。実際の金額は、職種(鉄筋・型枠・電気・内装等)、地域、元請下請構造で±20〜30%程度の幅があります。

埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町近郊の地域相場感

当事務所が日常的に相談を受ける埼玉県南西部(朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町)は、東京都心への通勤圏でありながら、賃金水準は都心23区内の建設業者よりやや低めに着地する傾向があります。同地域での実務的な感覚値は、上表のレンジの中央値からやや下寄りに来るケースが多く、レベル3で年収500万円台前半、レベル4で年収600万円台後半が一つの参照値です。ただし元請取引が東京都心案件中心の事業者は都心相場に寄ります。

賃金テーブル設計の3類型 — どれを選ぶか

CCUSレベル別賃金テーブルを社内制度として設計する場合、現実的に取れる方式は3類型に整理できます。事業規模・既存賃金体系・原資確保の見通しに応じて、自社に合う型を選ぶことが重要です。

類型 方式 メリット デメリット 向いている企業
A:基本給連動型 レベル1〜4ごとに基本給テーブルを設定し、レベル昇格時に基本給を改定 制度がシンプルで社外にも説明しやすい/元請・公共工事の見積根拠として最も強い 基本給上昇は固定費化するため、原資設計を間違えると経営を圧迫 原資見通しが立つ中堅以上、公共工事比率が高い事業者
B:手当加算型 既存の基本給は維持し、CCUSレベルに応じた「CCUSレベル手当」を月額で加算 導入コストが低く小規模事業者でも始めやすい/業績連動で増減させる設計余地 基本給ベースの賞与・退職金には反映されないため、長期インセンティブとして弱い 従業員10名未満の事業者、原資見通しがまだ不透明な事業者
C:ハイブリッド型 レベル1〜2は手当加算、レベル3〜4は基本給連動と組み合わせ 若手は手当で機動的に・上位は基本給で固定化/原資負担を段階的に最適化 制度がやや複雑になり、就業規則の記述が長くなる/運用の属人化リスク 従業員10〜30名程度、若手定着と幹部固定の両方を狙う事業者

当事務所の推奨:まずは「B(手当加算型)」から始めて「C(ハイブリッド型)」へ移行

正直な評価として、ほとんどの中小建設業者にとってはB(手当加算型)から開始するのが現実的です。理由は3つあります。第1に、原資見通しがまだ確実でない段階で基本給を上げると、業績悪化時の引き下げが事実上不可能になり経営リスクになります。第2に、CCUSレベル判定の取得率はまだ社内で安定していないため、手当加算型なら制度運用の試行錯誤がしやすくなります。第3に、後からハイブリッド型・基本給連動型に発展させる経路があり、段階移行がしやすいからです。

手当加算型の金額例

レベル CCUSレベル手当(月額・目安例) 年額換算(目安例) 賞与反映
レベル1 0円(手当無し) 0円
レベル2 10,000〜20,000円 12万〜24万円 会社設計次第(反映する例が多い)
レベル3 20,000〜40,000円 24万〜48万円 反映推奨
レベル4 40,000〜70,000円 48万〜84万円 反映推奨

※上記金額は当事務所が相談実務で多く見る「中小建設業の現実的な水準」の例です。会社の規模・収益力・地域相場で調整してください。労務費見積尊重宣言下で公共工事比率が高い事業者は、上記より2〜3割高めの設計が説明力を持ちます。

賃金テーブル設計の5ステップ実務フロー

類型選定後、実際に賃金テーブルを設計し社内制度として動かすまでの実務フローは、5つのステップで構成します。

ステップ1:現状の社内賃金実態の棚卸し

最初に行うべきは、社内全技能者の現在の給与を、年齢・職種・資格・現場経験年数・現給与額・CCUSレベル(判定取得済みなら)の表に整理することです。この棚卸しを飛ばして賃金テーブルだけ作ると、既存社員との整合が取れず、必ず不満が噴出します。実務上はExcelで作成しますが、IT化が遅れている事業者では紙台帳しかないケースも多く、ここから着手することになります。

ステップ2:地域・職種別の相場確認

次に、自社が属する地域・職種の賃金相場を確認します。参照情報は、(1)国交省公表のレベル別年収目安、(2)建設業振興基金が公表するCCUS関連資料、(3)厚労省の賃金構造基本統計調査の建設業データ、(4)地域の建設業協会で得られる相場感、の4つです。埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町近郊では、首都圏南西部相場よりやや低めに着地する傾向がある点を踏まえ、地域実態に合わせます。

ステップ3:類型選定とテーブル原案作成

A〜Cの3類型から自社に合う方式を選び、レベル1〜4に対応する基本給テーブルまたは手当額を決定します。原案段階では複数パターンを作成し、シミュレーションすることが重要です。シミュレーションの観点は、(1)既存全社員の年収にどう影響するか、(2)年間追加人件費はいくらになるか、(3)原資はどこから出すか、の3点です。

ステップ4:原資確保の同時設計

賃金テーブル単体では持続しないため、原資確保を同時設計します。詳細は次章で解説しますが、経審加点による入札ランクアップ、労務費見積尊重宣言下の単価交渉、補助金活用、間接費圧縮の4本柱を組み合わせます。

ステップ5:就業規則・賃金規程への落とし込み(社労士連携)

テーブルが固まったら、就業規則・賃金規程に明文化します。就業規則の改定・労働基準監督署への届出・労働者代表からの意見聴取は社会保険労務士の独占業務に該当する部分があり、行政書士単独では完結できません。当事務所では、行政書士がCCUS関連の制度設計・申請を担当し、就業規則改定実務は連携先の社労士に引き継ぐワンストップ体制で対応しています。

原資確保の4本柱 — 賃金テーブルを持続させる仕組み

賃金テーブルを導入しても、原資が確保できなければ1〜2年で形骸化します。中小建設業者が現実的に取れる原資確保の柱は4つです。

柱1:経審のCCUS加点による入札ランクアップ

2023年8月改正の経審では、CCUS関連でW点最大15点規模の加点が可能です。レベル別賃金テーブルを整備するとレベル判定取得率が上がり、加点幅が伸びます。P点換算では2〜3点相当のスコアアップとなり、入札ランクが1段階上がれば、年間数千万〜数億円規模の受注機会増につながります。詳細はCCUS経審加点ガイドを参照してください。

柱2:労務費見積尊重宣言下の元請取引

2024年から本格運用が始まった労務費見積尊重宣言下では、CCUSレベルに応じた標準労務費を元請への見積に明示することが、単価交渉の正当な根拠になります。「CCUSレベル3の職長を配置するため、標準労務費はこの金額」と書ける事業者と書けない事業者では、見積採択率と単価が異なるのが2026年時点の実感値です。

柱3:補助金・助成金の活用

賃金引上げ・教育投資に対応する公的助成は複数あります。

制度名 所管 用途 概要
業務改善助成金 厚労省 最低賃金引上げに伴う設備投資 賃金引上げ+生産性向上設備の両立で活用
人材開発支援助成金 厚労省 教育訓練費 CCUSレベル判定取得のための研修費に活用可
ものづくり補助金 中小企業庁 設備投資・生産性向上 原価管理IT化で間接費圧縮原資を捻出
IT導入補助金 中小企業庁 ITツール導入 勤怠・原価管理クラウド導入に活用
CCUS関連補助金 国交省・地方自治体 CCUS登録・カードリーダー導入 地方自治体で独自助成あり

CCUS関連の補助金詳細はCCUS補助金ガイドを参照してください。

柱4:間接費圧縮による人件費原資の捻出

建設業はITギャップが大きい業種で、勤怠管理・原価管理・現場日報を紙やExcelで運用している事業者がまだ多数派です。CCUSのカードリーダー連動勤怠システムや原価管理クラウドの導入で、間接費を月10〜30万円規模で圧縮できるケースがあり、その分が人件費原資に転換できます。CCUSの就業履歴活用はCCUS就業履歴活用ガイド、現場運用はCCUS現場運用ガイド、労務管理はCCUS労務管理ガイドもご参照ください。

行政書士と社労士・税理士の役割分担

CCUSレベル別賃金テーブルの導入では、複数士業の業務範囲が交錯します。独占業務違反を避けるため、役割分担を正確に整理することが必須です。

業務 担当士業 備考
CCUS事業者登録・技能者登録の代行 行政書士 官公署提出書類の作成代理(行政書士法)
CCUSレベル判定申請の代行 行政書士 能力評価実施団体への申請代理
賃金テーブル制度設計の枠組み構築 行政書士/中小企業診断士/コンサル 独占業務に該当しない『助言・枠組み提供』の範囲
就業規則・賃金規程の改定/労基署届出 社会保険労務士 社労士独占業務(社労士法)
個別労働者の労働条件通知書・労働契約書 社会保険労務士 社労士独占業務
社会保険・労働保険手続き 社会保険労務士 社労士独占業務
労務トラブル対応・あっせん代理 社会保険労務士(特定)/弁護士
経営事項審査申請 行政書士 行政書士独占業務
建設業許可申請・変更届 行政書士 行政書士独占業務
賃金引上げに伴う税務処理(賃上げ促進税制等) 税理士 税理士独占業務
補助金・助成金申請 行政書士/社労士(厚労省系) 所管により担当士業が異なる

当事務所では、CCUS登録・レベル判定申請・賃金テーブル枠組み構築・経審申請までを行政書士が担当し、就業規則改定実務と厚労省系助成金は連携先の社労士に、税務関連は連携先の税理士に橋渡しするワンストップ連携体制で対応しています。1人の依頼者が複数士業を別々に探し回らずに済む設計が、現実的に意味があると考えています。

若手が定着する「仕組み」の作り方 — モチベーション論を超えて

建設業の若手離職率は他産業と比べて依然として高水準です。当事務所の実感として、離職理由の本質は「給料が低い」だけではなく、「次のレベル=次の給料が見えない」という不透明さにあります。レベル別賃金テーブルは、この不透明さを構造的に解消する仕組みです。

「仕組み」が「モチベーション」より強い理由

正直な評価として、経営者の「気合と人柄で若手を引き止める」アプローチには限界があります。理由は、若手職人が比較対象とするのは経営者の人柄ではなく、同業他社や他産業の客観的な給与・キャリアパスだからです。経営者が変わっても会社が変わっても通用する「客観的な指標(CCUSレベル)」と「客観的な対価(レベル別賃金)」の組み合わせが、最も離職に強い構造を作ります。これは建設業に限らず、データドリブンで人材戦略を設計している他産業の常識でもあります。

若手に対する「見える化」のチェックポイント

  • 入社時にレベル1〜4の賃金テーブルを書面で示しているか
  • レベル昇格に必要な経験年数・資格・職長経験を一覧で渡しているか
  • CCUSの就業履歴が自分のキャリア資産として蓄積されることを説明しているか
  • 他社へ転職してもCCUSレベルが引き継がれる(ポータビリティ)ことを説明しているか
  • 会社の経審スコアアップで受注が増え、賃金原資が増える因果を示しているか

5項目すべてを「入社初日に書面で説明できる」体制が、定着率の分水嶺だというのが当事務所の現場感覚です。

導入時によくある失敗パターン3つ

失敗1:原資設計なしの基本給連動型導入

原資の見通しを立てず、いきなりA(基本給連動型)を導入すると、業績悪化時に基本給を引き下げられず経営を圧迫します。固定費化リスクを甘く見ないのが鉄則です。

失敗2:就業規則を改定しないまま運用

賃金テーブルを社内通達だけで運用すると、労使紛争時に「制度として整備されていない」と判断されるリスクがあります。社労士連携で就業規則・賃金規程に明文化することが必須です。

失敗3:CCUSレベル判定取得を社員任せにする

レベル判定の申請を社員個人任せにすると取得率が伸びず、賃金テーブルが空回りします。会社として申請費用を負担し、人材開発支援助成金で原資を回収する設計が現実的です。詳細はCCUSレベル判定ガイドを参照してください。

よくある質問(FAQ)

Q. CCUSレベル別賃金テーブルは法律で義務化されていますか?

2026年5月現在、法律上の直接的な義務はありません。ただし、労務費見積尊重宣言・経審のCCUS加点・育成就労外国人受入要件などが相互に連動しており、レベル別賃金テーブルを整備していない事業者は、元請取引・公共工事入札・人材確保のいずれでも構造的に不利になります。義務ではなく『事実上の標準装備』と捉えるのが現実的です。

Q. 賃金テーブル設計は行政書士に依頼できますか?

制度設計の枠組み構築・CCUS関連申請は行政書士の業務範囲です。就業規則改定実務・労基署届出・個別労働者の労働条件通知書は社労士の独占業務に該当する部分があるため、社労士連携が必須です。当事務所では行政書士が枠組み・申請を担当し、就業規則改定は連携先の社労士に引き継ぐワンストップ体制を取っています。

Q. 小規模事業者でも導入する意味はありますか?

従業員5〜10名規模でも導入する意味はあります。むしろ小規模事業者ほど、客観的な賃金体系を持つことで採用面の競争力が上がります。導入時はB(手当加算型)から開始し、原資見通しが立った段階でC(ハイブリッド型)に発展させる経路が現実的です。

Q. 既存社員のCCUSレベルが低い場合、賃金は下がりますか?

不利益変更となる賃金引下げは、労働契約法上の制約があり原則として認められません。実務的には、既存社員の現給与は保証し、新規採用者と昇格時にのみテーブルを適用する経過措置を組むのが一般的です。この設計は社労士との詳細な詰めが必要です。

Q. 賃金テーブルを公表する必要はありますか?

社外公表は必須ではありませんが、求人票・採用面接時に提示できる形にしておくと採用力が大きく上がります。元請の取引審査や公共工事の入札参加資格審査でも、賃金体系の客観性を示せる事業者は信用評価が上がります。

Q. 補助金で全額を賄えますか?

補助金のみで賃金引上げ原資の全額を賄うのは現実的ではありません。あくまで「初年度の制度立上げ費用」「教育訓練費」「設備投資費」を補助金で軽減し、継続的な原資は経審加点による入札ランクアップ・労務費見積尊重宣言下の単価交渉・間接費圧縮の3本柱で確保するのが現実的設計です。

Q. 埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町エリアで相談できますか?

はい、当事務所は埼玉県南西部の建設業者を主要顧客としており、地域賃金相場・地域の元請取引慣行を踏まえた制度設計に対応しています。CCUS事業者登録・技能者登録・レベル判定申請・経審申請・賃金テーブル枠組み構築までを一気通貫でサポートし、就業規則改定は連携先の社労士に橋渡しします。

まとめ:CCUSレベル別賃金テーブルは「登録だけで終わらせない」唯一の道

CCUSレベル別賃金テーブルは、CCUSの登録・レベル判定を「経審加点のためだけの作業」で終わらせず、社内の処遇改善・若手定着・元請取引の信用構築までを連動させる仕組みです。本記事のポイントを整理します。

  • 2024年〜2026年の制度環境変化(労務費見積尊重宣言・改正建設業法・経審CCUS加点)により、レベル別賃金テーブルは「事実上の標準装備」になった
  • レベル1〜4の年収目安は、レベル1で約350万〜450万円、レベル4で約600万〜850万円が参照値(地域・職種で変動)
  • 設計類型は3つ:A基本給連動型/B手当加算型/Cハイブリッド型。中小はBから開始してCに移行が現実的
  • 原資確保の4本柱:経審加点・労務費見積尊重宣言下の単価交渉・補助金・間接費圧縮の組み合わせ
  • 役割分担:行政書士は枠組み構築・CCUS関連申請・経審申請、社労士は就業規則改定・労基署届出、税理士は税務、を厳密に切り分ける
  • 「モチベーション」より「仕組み」が定着率に効く。客観的な賃金テーブルが若手の比較対象を整理する
  • 埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町近郊では、首都圏南西部相場よりやや低めに着地する傾向

CCUSレベル別賃金テーブルの設計は、CCUS登録だけ・経審加点だけ・就業規則だけの単発対応ではなく、4〜5の制度・士業領域を統合する『総合設計』です。AI・自動化で代替されにくい「現場で動く技能者の処遇設計」という専門領域であり、ここを早期に仕組み化した中小建設業者が地域内で生き残ります。

「自社にどの類型が合うかわからない」「原資確保の見通しが立たない」「社労士・税理士との連携をワンストップで進めたい」という方は、建設業許可・CCUS・経審を専門とする行政書士にご相談ください。当事務所は埼玉県朝霞市・志木市・新座市・富士見市・ふじみ野市・三芳町近郊の中小建設業者を中心に、CCUS登録〜レベル判定〜賃金テーブル枠組み構築〜経審申請までを連携士業と一気通貫でサポートしています。

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